ソーバル Research Memo(7):新卒採用は順調、新機軸のM&Aは今後5ヶ月間の動きに注目

2013年10月7日 17:13

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記事提供元:フィスコ


*17:13JST ソーバル Research Memo(7):新卒採用は順調、新機軸のM&Aは今後5ヶ月間の動きに注目

■進展する中長期戦略

ソーバル<2186>は、2013年2月期決算の発表に伴い、中長期の成長戦略を明確に打ち出した(4月17日レポート参照)。具体的には、「100人の新卒採用の恒常的な実現」「エンジニアリング事業の充実のために従来の分野から離れた新機軸のM&A」の2点だ。

第2四半期をみた場合、まず、新卒採用に関しては、採用ノウハウを社内で確立できたことにより順調に進んでいる。3年後には、100人採用の恒常化が実現しそうである。

また、新機軸のM&Aに関しては、買収条件として1)事業継承者がいない、2)営業力が不足している、3)従業員30~60人、4)買収金額は1~3億円程度を基本とし、医療分野、自動車分野での案件が多数提案されているという。同社は、「1年に1件の割合での買収」を堅持する姿勢で、今後5ヶ月間の動きに注目される。

また、中長期的な成長戦略で、第2四半期の新たなトピックスとして4つが挙げられる。

第1に、2020年夏に開催される東京オリンピックである。ソフト開発案件の増大が期待できる。ファームウェアでは、競技の撮影用カメラ向けなどの開発が期待できるほか、ウェブや業務系の開発案件も多数期待でき、収益拡大に大きく貢献する可能性が高い。

第2に、人材の順調な確保とM&Aの進展に伴い、早ければ2014年末にはグループ全体で1,000~1,200人の開発要員の確保が実現できる筋道が見えた点が挙げられる。同社では、この要員規模を確保するにはあと2件程度のM&Aを必要としているが、「1年に1件」のペースを実現できれば達成できることになる。

これだけの規模になれば、1件当たり十数億円規模の大型案件も人員のやりくりに苦労することなく受注できるようになる。同社はNTTグループが4番目の大口顧客となっており、人員が整いさえすれば、同グループからの大型案件を受注できる状況にもなっている。

大型案件の受注に本格的に乗り出せるようになれば、売上、利益ともに飛躍的に拡大することが期待できる。

第3は、早ければ2014年3月にも改正される派遣法である。現行法では同じ派遣先で働き続けられるのは、最長3年間と決められている。派遣法が改正されれば、派遣会社と無期の雇用契約を結ぶことで、仕事内容に関係なく同じ派遣先で働けるようになる。派遣社員の身分の安定を目的とした改正だが、ソフト開発のような派遣社員個人のスキルに依存する仕事では、長期にわたって同じ職場で働いたほうが効率がよい。そこで、ソフト開発に関しては、派遣会社は派遣社員と無期雇用契約を結ぶ必要性が高くなることが予想される。

しかし、一部の派遣会社はコストに耐えられなくなり、対応できないケースが出てくることも考えられる。一方、ソーバルの場合、開発要員ははじめから同社の社員であり、改正に改めて対応する必要がない。そこで、法改正は対応が難しい派遣会社から顧客を得るチャンスになる可能性がある。

第4は、10月1日付で実施された機構改革だ。7つの部・室を4つの部に統廃合し、より効率的な事業運営を行う体制を整えた。間接コストの削減が完了し筋肉質になった同社にとっては、さらに攻めの経営を行うための機構改革で中期的な収益拡大効果が期待できる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤邦光)《FA》

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