日産、販売会社への電力供給で新電力を活用 CO2排出量削減へ

2013年10月1日 19:45

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 日産自動車は1日、特定規模電気事業者(PPS:Power Producers & Suppliers、以下「新電力」と呼ぶ)として調達した電力を、同日より神奈川日産自動車の66店舗へ供給すると発表した。

 日産の運営する新電力は、バイオマスや太陽光由来のクリーンエネルギーなども調達するため、供給先でのCO2排出量とコストの削減を実現する。なお、日産が新電力を活用して電力を自社外に供給するのは初めて。

 日産は、同社の中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム 2016」において、企業活動からのCO2排出量削減を重点活動の一つに掲げており、国内の販売会社においては毎年1%(2010年度比、床面積あたり)のCO2排出量削減を目指している。

 販売会社ではこれまで、店舗で高効率空調や断熱フィルム、LED照明を採用するなど省エネ活動を推進してきたが、国内の電力源構成の変化に伴い昨今CO2排出量が増加しており、加えて店舗での急速充電器の設置により電力使用量も増加しているため、合理的な価格でクリーンな電力を調達することが必要となっていた。

 一方日産は、既に登録した新電力の資格を活用し、2013年4月より調達した電力を横浜市にあるグローバル本社など国内4事業所に供給してきた。今回、販売会社におけるCO2排出量削減を推進するために、第一段階として神奈川日産の66店舗への供給を開始する。供給する電力量は約4,500kWとなる計画。供給先となる販売会社は急速充電器使用に伴う電力コストも抑制することが可能となる。

 また、10月1日より、日産プリンス神奈川販売など関東圏内にある日産の販売会社6社においては、外部の新電力からの電力調達を開始し、CO2排出量とコストの削減を目指す。

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