【アナリスト水田雅展の銘柄分析】メディアフラッグは東京五輪決定追い風、下値固め完了して出直りのタイミング

2013年9月10日 09:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  店舗覆面調査のメディアフラッグ <6067> (東マ)に注目したい。株価は下値固めが完了して出直りのタイミングが接近しているようだ。世界的なスポーツ用品メーカーのアディダスを主要顧客としており、20年夏季五輪の東京開催が決定したことも追い風になりそうだ。

  店舗・店頭に特化して、流通・飲食チェーンや消費財メーカーのマーケティング活動(フィールドマーケティング)を支援する企業だ。04年2月の設立で、04年10月にSP(セールスプロモーション)事業、05年3月に流通支援事業(覆面調査)と営業支援事業(店舗巡回)を開始した。07年12月には博報堂DYホールディングス <2433> や住友商事 <8053> などが資本参加し、12年9月に東証マザーズ市場に新規上場した。

  現在は、覆面調査(リアルショップリサーチ)サービスや研修コンサルティングでチェーンストアの店舗活性化を支援する流通支援事業、店舗巡回(リアルショップサポート)サービスやSPサービスなどで消費財メーカーの店頭強化を支援する営業支援事業を主力として、店舗・店頭の状況をデータベース化する独自ソフト「MarketWatcher」を提供するASP事業、コンビニエンスストアなどを運営するストア事業も展開している。

  従業員は流通業界出身者が中心であり、流通ノウハウを活用して幅広い顧客層に質の高いサービスを提供できることや、フィールドマーケティング全般に事業展開していることが強みだ。また覆面調査サービスなどに携わるメディアクルーの登録数は06年12月に約5万人、07年12月に約10万人、12年4月に約15万人に達し、13年6月末時点では全国17万人超のメディアクルー網を構築している。

  こうした強みの成果として、顧客の業種は、流通支援事業では飲食業・小売業・金融機関・サービス業など、営業支援事業では食品・医薬品・トイレタリー・アパレル・スポーツ用品メーカーなど多岐にわたり、顧客のリピート契約率は約9割に達している。

■中期戦略でM&A活用、多用な業種・業態に対応し業容を拡大

  中期戦略ではM&Aも活用して、さまざまな業種・業態に対応して業容を拡大する方針を打ち出している。12年10月には子会社メディアフラッグ沖縄を設立した。また流通小売企業に特化した事業再生事業、シニア層のマーケティングデータを収集するシニアマーケティング事業、全国17万人超のメディアクルーを活用したクラウドソーシング事業を開始するとともに、小売・飲食店舗などの運営事業も拡大する。店舗運営ノウハウのレベル向上などで事業再生事業とのシナジー効果も狙うようだ。

  さらに8月には、関西で推奨販売事業を展開しているキャビック(京都市)を子会社化した。9月2日には、覆面モニターポータルサイト「ファンくる」や時間帯別レストラン・居酒屋クーポンサイト「ぐるリザ」の運営、覆面モニターシステムのASP開発などを展開するROIを完全子会社化すると発表した。ROIが提供するソリューション事業を融合させて、さらなる成長を目指すとしている。海外は中国に子会社メディアフラッグ上海を設立して、中国・ASEAN地域へ積極展開する方針だ。

  中期的な目標値としては、前期(12年12月期)の対象約20万店舗で売上高約21億円を、4年以内に対象100万店舗で売上高100億円に拡大する方針としている。

  8月に発表した今期(13年12月期)第2四半期累計(1月~6月)連結業績は、売上高が14億34百万円、営業利益が74百万円、経常利益が74百万円、純利益が34百万円だった。売上高は期初計画をやや下回ったが、営業利益は計画を超過達成した。コスト削減効果などで利益率が想定を上回ったようだ。

  主要セグメントの売上高を前年同期の非連結ベースとの比較で見ると、流通支援事業が3億15百万円で5.3%減収、営業支援事業が7億22百万円で11.9%増収だった。営業支援事業では新規受注が拡大した。流通支援事業は減収だが、海外案件としてインドネシアでの覆面調査導入のコンサルティングサービスが寄与した。

  通期見通しについては前回予想を据え置いて、売上高が前期比16.1%増の32億62百万円、営業利益が同23.6%増の2億38百万円、経常利益が同28.6%増の2億31百万円、純利益が同24.2%増の1億27百万円としている。流通支援事業では地方銀行や郵政事業の覆面調査関連など、営業支援事業では消費財メーカーの新商品販売関連などで、新規受注が寄与する見込みだ。

  通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が44.0%、営業利益が31.1%、経常利益が32.0%、純利益が26.8%とやや低水準だったが、第2四半期累計の営業利益が計画を上回ったこと、季節要因としてクリスマス・年末年始商戦に向けて第4四半期(10月~12月)の構成比が高いこと、さらに子会社化したキャビックとROIの新規連結や、期中の新規受注なども考慮すれば計画達成は可能だろう。

  株価の動き(13年1月1日付で株式3分割)を見ると、6月27日の安値411円から反発して7月17日に630円まで戻す場面があったが、以降は450円~550円近辺のレンジでボックス展開のようだ。ただし下押す動きは見られず調整一巡感を強めている。9月9日は前日比6円(1.17%)高と反発した。

  9月9日の終値518円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS30円19銭で算出)は17~18倍近辺、実績PBR(前期実績のBPS174円13銭で算出)は3.0倍近辺である。日足チャートで見ると足元では25日移動平均線を回復して出直り感を強めてきた。また週足チャートで見ても26週移動平均線を回復する動きを強めている。下値固めが完了して出直りのタイミングが接近しているようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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