NYの視点:シリア攻撃でオバマ政権は”報復の連鎖”に直面する可能性

2013年8月31日 07:21

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記事提供元:フィスコ


*07:21JST NYの視点:シリア攻撃でオバマ政権は”報復の連鎖”に直面する可能性

米WSJ紙によると、イランとレバノンの政治・軍事組織ヒズボラは、米国などがシリアを軍事攻撃した場合、シリアに代わって報復措置を講じるべきかどうか議論しているもようだ。

イランとヒズボラは、シリアのアサド政権を支援し、西側に対抗する「axis of resistance(抵抗の枢軸)」を結成している。西側諸国によるシリア攻撃を黙認するとは思えず、何らかの報復的措置が講じられるとの見方が多い。

WSJは、イランとヒズボラの内部議論に詳しい関係者の見解を引用し、アサド政権の同盟陣営は、米国がシリアを攻撃した場合、イスラエルや、中東における米国の基地などを標的にした長距離ミサイルを配備するかどうかを検討していると指摘している。

米国のシリア攻撃が短期間で終了するかどうかは問題ではないのかもしれない。シリアに対するいかなる武力行使も、報復措置(攻撃)の対象となることは否めない。オバマ政権はこのような状況を理解したうえでシリア攻撃に踏み切るつもりなのだろうか。

米国がシリアを攻撃すれば、「報復の連鎖」でイランやイスラエルに影響が及ぶことは必至との見方がある。中東地域の地政学的リスクは急激に高まり、世界経済に打撃を与えることになりかねない。金融市場への影響も甚大なものになるだろう。米国の国内世論は、そのような事態に発展することを察知しているように思える。識者の間からは「シリア攻撃は米国自身の首を絞めるかもしれない愚挙」との批判が聞かれているが、オバマ政権がこのような意見にきっぱりと反論する余地はないように思える。《KO》

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