木徳神糧 Research Memo(7):付加価値商品開発、海外事業、食品事業が重要施策

2013年8月30日 18:32

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記事提供元:フィスコ


*18:32JST 木徳神糧 Research Memo(7):付加価値商品開発、海外事業、食品事業が重要施策

■今後の展望

(2)経営戦略

木徳神糧<2700>は以前から「大手米卸の底力の発揮」「飼料事業の進化」「付加価値商品開発」「海外事業の見直し」「食品事業の再構築」を経営戦略上の重要な施策として推し進めてきた。その中でも以下の3分野は特に重要であり同社が最も力を入れている施策である。

(a)付加価値商品の開発
現在最も注力しているのが「機能性のある米」の開発・販売だが、その第一弾が「低タンパク米」である。これはタンパク質を通常の米の25分の1に抑えたもので、腎臓病患者など、通常の米の摂取制限を受けている患者などが食することが出来る米である。従前の低タンパク米は乳酸化法によって製造していたが、同社は兵庫県のベンチャー企業と組み、酵素を使う方法により安価での提供を可能にした。現在はまだテストプラント規模であり、今年の8月から正式に販売開始しているが、将来は原料米をカリフォルニアから仕入れ、台湾の特区で原料加工を行い中国や東南アジアに輸出する計画である。

また、既に販売されている「米油」に続き他の「米関連製品」の開発も積極的に進めている。まだ大きなヒット商品は出ていないが、一度ヒット商品が生まれれば同社の場合、大手GMSやコンビニ等への強力な販路を持っているだけに業績が様変わりする可能性は高い。今後の新製品開発は注目する必要がある。

(b)海外事業の見直し
同社がベトナムへ進出してから既に24年、現地に精米工場を建設してから14年が経過した。しかし現地での業容拡大は思惑どおりに進んでいないため、同社ではベトナムでの事業展開を根本から見直した。

最も問題になっていたのが品質のバラツキである。ベトナムは3期作であるため仕入時期や仕入先の農家によって玄米の品質にどうしてもバラツキが出てしまい、これが需要先からは不評であった。このような製品のバラツキを避けるため、同社自身が乾燥設備を持ち、農家からは「生もみ」で仕入れる方法に変更した。これによって玄米さらに精米の品質は大きく向上した。またこれらの設備は「長粒種」にも対応可能なため、今後はさらに拡販が可能となるはずである。

(c)食品事業の再構築
鶏肉事業を行っている子会社の内外食品の昨年度決算は赤字であり、今年度の上半期も赤字計上しており、同社の再構築が早急の懸案となっている。主要因はブラジルなどからの輸入鶏肉に押されていることだが、内部の管理体制などにも問題はあるようだ。

このため同社では、内外食品に対して役員2名、営業職3名を出向させ、人的支援を行うと同時に、業態の見直しを進めている。具体的には単なる鶏肉の販売だけでなく加工品やレトルト食品など、より付加価値の高い製品に注力する方針。少なくとも2014年12月期の黒字転換が大命題である。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島昇)《FA》

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