アイスタイル Research Memo(9):今期は海外メディア事業拡大に向けた先行投資期間に

2013年8月30日 16:29

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記事提供元:フィスコ


*16:29JST アイスタイル Research Memo(9):今期は海外メディア事業拡大に向けた先行投資期間に
■業績見通し

(2)事業セグメント別見通し

○メディア事業

アイスタイル<3660>ではメディア事業について、売上高が前期比19.3%増の3,937百万円と2桁成長が続くとみているが、セグメント利益は減少を見込んでいる。プレミアム課金事業強化のためのシステム開発費用が増加することに加えて、海外事業(中国、シンガポール、インドネシア)の立ち上げ負担が大きく影響する。

海外事業が業績に与える影響額は、売上高で168百万円の増加、利益では151百万円の減少要因となる。2014年6月期の会社全体の営業利益の減少幅が151百万円となっており、海外事業の損失拡大分がそのまま減益要因となる格好だ。同社ではアジア最大のビューティプラットフォーム企業を将来的に目指しており、2014年6月期をその戦略に基づいた先行投資期間と位置付けている。

海外事業を地域別でみると、中国では日系化粧品メーカーの輸出入・現地販売・プロモーション支援を行っている。2013年6月より人気コスメランキングを中心とした美容情報番組「淘最可思美(タオズイコスメ)」を平日毎夜15分(年間260日)、地上波及び動画サイト上にて放映を開始しており、協賛収入を得ている。また、現地最大のミニブログサイト「新浪微博(Sina Weibo)」上に中国版「@cosme」サイトを開設。サイト開設から約8か月でフォロワー数が33万人を突破(2013年7月時点)するなど、認知度も順調に向上している。

インドネシアではデジタルマーケティング事業をスタートさせている。ソーシャルメディアを利用したマーケティングやLPO対策(※3)など運用型広告を現地スタッフで展開している。クライアントの開拓は美容業界だけにとどまらず、全方位的に行っている。インドネシアではモバイルデバイスの普及とともに、インターネット市場も急速に拡大しており、ここ最近ではFacebookを活用したマーケティングやアドネットワーク運用の需要が急速に成長しており、今後の成長ポテンシャルは大きいとみている。

シンガポールでは新規サービスの開発を主に手掛けており、今後のグローバル展開を進めていく中で、重要な開発拠点になっていくとみられる。開発においては、同国内や周辺国の外部エンジニアを活用している。

海外事業の収益に関しては、同社では2014年6月期以降は売上高の拡大とともに赤字幅も縮小し、2015年6月期中での単月ベース黒字化を見込んでいる。

一方、海外事業の増収額(168百万円)を除いたメディア事業の増収率は前期比14%増程度となり、伸び率としてはやや鈍化するとみている。これは前期に実施した「BEAUTY STYLE COLLECTION by @cosme 2012」による売上増効果(150百万円程度)を、2014年6月期は織り込んでいないことが一因となっている。

国内メディアサービスに関しては、「@cosme」サイトのメディア価値向上とともに、クライアント企業からの出稿は拡大していく基調に変化はなく、当面は2桁成長が続く見通しだ。

(※3)LPO対策:Webサイトにおいて、サイト訪問者が最初に訪れるWebページを工夫し、訪問者が会員登録や商品購入など収益につながる何らかの取引を行う割合(コンバージョンレート)を高める手法


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NT》

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