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インドで8億人の食糧を補助する法案、金融市場混乱の中「なぜいま?」
*09:47JST インドで8億人の食糧を補助する法案、金融市場混乱の中「なぜいま?」
インド下院は8月26日、全人口の67%に当たる約8億人に食糧補助を支給する食糧安全保障法案を可決しました。今後は上院での審議・採決、大統領の署名を経て最終成立する運びです。
トーマス食糧相によると、同法案が施行されれば年間6200万トンの穀物が必要となり、政府の財政負担は1兆3000億ルピー(約1兆9200億円)に上る見通し。
インドでは中間層の台頭が著しいとはいえ、依然として貧困層は膨大な数に上ります。また、2014年5月までには総選挙が実施されるとあり、食糧安全保障法は現在の与党・国民会議派にとって「票集め」の手段とも批判されています。
さて、最近は連日のように新興国通貨の下落が報じられています。特にインドの通貨ルピーとインドネシア・ルピアの下げが激しく、米国の量的緩和縮小に対する懸念が経常赤字国の通貨売りを加速させているとの論調が目立ちます。
インドネシア中央銀行は前日29日、異例の臨時委員会で政策金利の引き上げを決定しました。インド準備銀行(中央銀行)も原油輸入業者に決済通貨となる米ドルの供給を決めるなど、各国とも対策に躍起になっています。
確かに米国の金融政策やシリア情勢など、外部要因が投資家のリスク回避姿勢を促し、これが新興国からの資金引き揚げにつながっていることは事実です。ただ、インドとインドネシアについては経常赤字に加えて、両国とも14年に総選挙が控えているという国内事情も不安感を募らせています。
インド食糧安全保障法案が成立すれば財政運営が一段と厳しくなるのは必至。市場からは「インド貧困層を助けたい気持ちはわかるが、なぜいま?」との疑問の声が挙がっています。
(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》
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