【中国から探る日本株】中国の造船会社は引き続き苦戦、LNG船が新たな主戦場に

2013年8月30日 08:04

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記事提供元:フィスコ


*08:04JST 【中国から探る日本株】中国の造船会社は引き続き苦戦、LNG船が新たな主戦場に
価格競争力を武器に日本から受注を奪ってきた中国の造船業界だが、国内外の景気減速や供給過剰を受け、厳しい状況が続いている。民間造船会社の最大手、中国熔盛重工が28日に発表した2013年6月中間期の業績は、純損益が2億9000万元(約46億円)の赤字に転落した。同社では、新造船価格が依然として低水準で推移しており、採算が悪化したと説明している。

先月末には、国営最大手・中国船舶工業集団の傘下で、上海市場に上場する中船江南重工が、6月中間期の赤字転落を発表していた。中船江南重工も決算報告書の中で、利益率の低下に言及している。安値攻勢で日本や韓国の競合から受注を奪ったものの、これが逆に採算性の悪化を招いているものとみられる。

そうした中、中国の造船会社は苦境を挽回するための成長分野として、LNG運搬船に目を向けている。中国船舶工業集団はグループ企業を再編し、LNG運搬船などの高付加価値船舶を手掛ける滬東中華造船の建造能力を拡大する方針だ。中国熔盛重工も国内外で積極的にLNG運搬船の受注を目指す考えを示している。

シェールガス革命によって、LNG運搬船は需要の拡大が期待されている。世界では、韓国勢が先行しているが、三菱重工業<7011>や川崎重工業<7012>、三井造船<7003>など日本の造船各社もこの「特需」をチャンスに巻き返しを狙う。中国企業も加わり、受注獲得に向けた三つ巴の争いが白熱しそうだ。《NT》

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