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NYの視点:米QE縮小、イタリア政局不安、シリア情勢...市場には多くの不透明性
*07:03JST NYの視点:米QE縮小、イタリア政局不安、シリア情勢...市場には多くの不透明性
8月から9月にかけて、市場は多くの不透明な問題に直面する。
まず、米連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入縮小に踏み切るタイミング。景気の回復に伴い米FRBによる量的緩和第3弾(QE3)縮小の思惑は強まったものの、経済指標が強弱まちまちで時期に関しての不透明性はまだ強い。同時に、QE縮小を織り込み新興諸国市場からの資本の流出が止まらず、インドルピーやトルコリラは対ドルで連日、史上最高値を更新するなど混乱が見られる。
また、2014年の1月末で退任すると見られているバーナンキ米FRB議長の後任問題が挙げられる。9月に入り、オバマ米大統領が後任を指名するまで様々な憶測が広がる可能性がある。関係筋によるとサマーズ元財務長官が指名される可能性が強いとの報道もある。
続いて、米国債務上限問題。9月に米国会計年度末を控え、米国財務省は10月半ばにも資産が枯渇すると発表した。ルー米財務長官は議会に債務上限の引き上げを要請すると同時に、オバマ政権が交渉に応じる意向が無いことを表明。野党共和党は債務上限問題を歳出削減交渉の切り札に用いたい考えで、「交渉がかなわない場合には政府閉鎖もやむを得ない」との見解を示しており、政府閉鎖の可能性も除外できない。
欧州では、イタリアのレッタ政権が依然、不安定であることや9月20日に予定されているドイツ総選挙で接戦が予想されていることが不安材料となる。
さらに、シリア情勢の行方も懸念材料となる。ヘーゲル米官房長官は英BBCとのインタビューで、市民への化学兵器使用疑惑が浮上したシリアに対する報復攻撃の大統領命令がでしだい、行動の用意があることを明らかにした。キャメロン英首相は議会を呼び戻し29日にシリアに関する採決を行うという。このことから、空爆は早くて、週末までに開始されるとの様相が濃くなった。また、他のソースでも、西側諸国がシリア反対派勢力に向け、アサド大統領勢力に対する攻撃が数日中に行われる可能性を伝えたという。米メディアNBCは関係筋の話として、シリアに対する空爆は早くて29日木曜にも開始する可能性があると伝えた。
ただ、攻撃に踏み切ったとしても、その規模は限られるほか、体制崩壊を目的とするものではないことが明らかにされており、最悪のケースは織り込み済みとも考えられる。こういった不透明感が解消されない限り、投資家によるリスク資産への投資は当面控えられる。
■不透明な問題
1.米連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入縮小に踏み切るタイミング
2.米国の債務問題
3.バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の後任
4.イタリアの政局不安
5.9月20日のドイツ総選挙
6.シリア情勢の逼迫《KO》
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