コンドーテック Research Memo(3):売上高構成では産業資材が過半を占める

2013年8月23日 08:14

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記事提供元:フィスコ


*08:14JST コンドーテック Research Memo(3):売上高構成では産業資材が過半を占める

■会社概要

(2)事業概要

コンドーテック<7438>の事業は金物小売業向けを中心とした産業資材の製造・仕入販売、鉄骨加工業者向け鉄構資材の製造・仕入販売、電気工事業や電気小売店向け電設資材の仕入販売と3つの事業セグメントからなっている。2013年3月期の売上高構成比では産業資材が61%、鉄構資材が22%、電設資材が17%を占めた。このうち電設資材に関しては2010年に子会社化した三和電材の事業となっている。

同社の主要な取扱品目は表の通りとなっている。製品ではターンバックルブレース、商品ではシャックルが同社の根幹をなす製商品となっている。

同社はメーカー機能を持つ商社というのが特徴の1つとなっており、産業資材、鉄骨資材のなかで自社製品の占める比率は、2013年3月期実績(単独ベース)で21.2%となっている。残り78.8%は国内外メーカーからの仕入販売となる。仕入先のうち約25%は海外からの調達となり、そのうち65%が中国、25%が韓国、残りがその他アジア、オーストラリアとなる。一方、海外売上に関しては2013年3月期実績で194百万円と小さいものの、今後の成長分野として、重点強化事業の1つとなっている。

グラフは製商品別の売上原価率(単独べース)をみたものだが、商品の売上原価率がここ数年、78%台とほぼ一定の水準で推移していることがわかる。これは、同社の仕入及び販売に関する価格調整力が優れていることを意味している。例えば、仕入れコストが鋼材市況の高騰や為替の影響で例え上昇したとしても、販売価格を調整することによってほぼ吸収できていることになる。顧客からみれば多少の値上げがあっても、同社が持つ豊富な商品ラインナップや、少量多品種の注文に対しても即納体制を整えている同社は取引先として欠かせない存在になっていると言えよう。

一方、製品の売上原価率に関しては期によって変動があるものの、これはプロダクトミックスの変化や償却負担、工場稼働率などが変動要因となっている。2013年3月期に70.1%と大きく低下しているが、これは主要原材料となる鋼材価格が低下したことに加えて、付加価値の高いブレース(※3)の需要が旺盛だったことで、同品目の生産を優先し、アンカーボルトの生産を外注に振り向けて対応したことが奏功した格好となっている。

(※3)ブレース:鉄骨造の建物の強度を持たせるために、筋交いのようにタスキ掛けに設ける線状の補強材のこと。通常はターンバックルブレースと言う。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

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