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米国株式市場見通し:小売決算に注目、個人消費の動向に警戒感
*15:40JST 米国株式市場見通し:小売決算に注目、個人消費の動向に警戒感
夏季休暇シーズンで、週を通じて閑散取引となった。週初は日本の4−6月期GDPが予想を下回ったことや、引き続き9月の連邦公開市場委員会(FOMC)から量的緩和の縮小に着手するとの見方も値強く揉み合う展開となった。その後、アトランタ連銀のロックハート総裁が9月のFOMC会合時点では見通しに確信が持てるほどの十分なデータを得られないだろうと発言したことで、9月の量的緩和縮小観測が後退し、上昇。携帯端末メーカーのアップルが9月10日に次期iPhoneの発表を行うとの報道や、著名投資家のカール・アイカン氏がツイッターで、同社株は割安で大量保有しており、クックCEOに自社株買いの拡大を提言したことを明らかにして急騰したことも、相場を押し上げる要因となった。しかしながら、週半ばになると企業業績への警戒感などから下落に転じた。ネットワーク機器大手のシスコシステムズや、小売最大手のウォルマートなどが相次ぎ冴えない決算や慎重な業績見通しを示したことが嫌気された。エジプト情勢の混乱や長期金利の高止まりも株式相場の下落要因となった。週末にかけても、引き続き企業決算への警戒感が根強く小幅な値動きとなった。結局、週を通じて主要株式指数は下落した。
個別銘柄では、USエアウェイズと経営再建中のアメリカン航空の持ち株会社AMRの合併に関して、米司法省が競争阻害を理由に反対して提訴したことから両社とも急落となった。ファストフードのヤムブランズは7月の中国既存店売上げが落ち込んだことで下落。一方でDRホートンやレナーなど、住宅メーカー各社は8月住宅市場指数が予想を上回ったことで堅調推移となった。
今後は、小売を中心とする5−7月期企業決算が注目される。アパレルのアーバン・アウトフィッターズ(19日)やギャップ(22日)、アバクロンビー&フィッチ(22日)、ホームセンターのホームデポ(20日)とロウズ(21日)、百貨店のJCペニー(20日)、ディスカウントストアのターゲット(21日)、ダラーツリー(22日)などの決算発表が予定されている。小売最大手のウォルマートの決算で、売上高が予想を下回るなど個人消費の動向に警戒感が高まっている。特に必需品以外の娯楽関連や嗜好品などの売上落ち込みが目立っており、アパレル関連小売は苦戦する可能性が高い。JCペニーは業績低迷が続く中で、大株主であるアクティビスト投資家が役員を辞任するなど混乱が続いており、経営再建に向けた取組みに注目が集まるだろう。一方で住宅市場の改善を背景に、ホームセンター各社は好調な決算が期待できそうだ。
小売以外ではPCメーカーのヒューレット・パッカードの決算が21日に予定されている。先週発表された競合のデルの決算は大幅減益ながら、アナリスト予想を上回る内容となった。ヒューレット・パッカードもPC販売の低迷は多くのアナリストや投資家が既に想定済みであり、PC以外の分野で業績成長の足掛かりを見出すことができるかが焦点となりそうだ。
経済指標関連では、7月中古住宅販売(21日)、6月FHFA住宅価格指数(22日)、7月景気先行指数(22日)、7月新築住宅販売(23日)などの発表が予定されているほか、22日から25日にかけてはワイオミング州のジャクソンホールで経済シンポジウムが開催される予定となっている。過去にはバーナンキFRB議長のジャクソンホールでの発言が株式相場上昇の大きなきっかけとなった例もあるが、今年は欠席の予定。
21日に7月30日~31日に開催されたFOMC議事録の公開が予定されており、量的緩和縮小に関する議論への高い関心が予想される。9月のFOMCで量的緩和縮小に着手するとの見方を支持する内容となるかどうかが焦点だ。
(Horiko Capital Management LLC)《TN》
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