【アナリスト水田雅展の銘柄分析】エイジアは反発のタイミング接近、ボックス下限に到達で

2013年8月5日 09:09

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 メール配信ソフトのエイジア<2352>(東マ)の株価はボックスレンジ下限に到達して反発のタイミングのようだ。今期(14年3月期)好業績見通しが支援材料だろう。

 メールアプリケーションソフト「WEB CAS」開発・販売などのアプリケーション事業を主力として、EC支援などのサービスソリューション事業にも事業領域を広げている。クラウドサービス関連、ECマーケティング関連、海外展開を強化する方針で、システムインテグレータ<3826>、メールマーケティング支援システムのグリーゼと資本・業務提携している。また受託開発事業を戦略的に縮小する方針を転換して、サービスソリューション事業として強化する方針も打ち出している。

■第1四半期は営業利益89%増益、通期2ケタ増益

 7月31日発表の第1四半期(4月~6月)業績(非連結)は、前年同期比14.2%増収、同89.3%営業増益、同87.8%経常増益、同2.6倍最終増益だった。サービスソリューション事業は前年同期の大型案件の反動で同5.8%減収だったが、主力のアプリケーション事業が同17.7%増収と好調に推移した。

 通期見通しは前回予想を据え置き売上高が前期比15.5%増の9億円、営業利益が同25.6%増の1億70百万円、経常利益が同21.1%増の1億70百万円、純利益が同2.0倍の1億円としている。アプリケーション事業でクラウドサービスが好調に推移し、純利益は投資有価証券評価損一巡も寄与する見込みだ。

 第1四半期の進捗率を見ると、通期予想に対しては売上高が23.2%、営業利益が17.1%、経常利益が17.1%、純利益が15.0%と低水準だが、第2四半期累計(4月~9月)予想に対しては売上高が52.3%、営業利益が72.5%、経常利益が72.5%、純利益が71.4%と高水準である。期初時点で下期偏重の会社予想であり、達成は可能だろう。

 株価の動きを見ると7月24日に1079円、7月26日に1022円、7月29日に1050円と1000円台を回復する場面があったが、概ね800円~1000円近辺のレンジでボックス展開のようだ。第1四半期業績発表後にやや調整した形だが、特に大きく下押す動きは見られない。

 8月2日の終値834円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS53円73銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間9円で算出)は1.1%近辺、実績PBR(前期実績のBPS376円71銭で算出)は2.2倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を割り込んだが、週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインだろう。足元はボックスレンジ下限に到達した形であり、反発のタイミングが接近しているようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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