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【中国から探る日本株】鉄鋼の過剰生産根深く、業界団体は下期も厳しさ続くと
*08:04JST 【中国から探る日本株】鉄鋼の過剰生産根深く、業界団体は下期も厳しさ続くと
中国の鉄鋼業界は苦戦が続いている。業界団体の中国鉄鋼工業協会は7月31日、国内の主要鉄鋼メーカーの業績が6月に悪化したことを明らかにした。協会に所属するメーカーの損益を合計すると、6億9900万元(約110億円)の赤字となり、月次ベースで今年初の損失計上となった。同協会では、下期も厳しい業況が続くとみている。
鉄鋼業界の苦境は、国内外の景気減速に加えて、生産能力の過剰問題によるところが大きい。投資主導型の経済成長を続けてきた中国では、鉄鋼やセメント、板ガラスなど複数の業界が過剰な生産能力を抱えている。政府はその是正に向けて数年前から取り組みを続けているが、鉄鋼をはじめとする重厚長大産業は地方政府が税収源として依存していることもあり、いまだ需給バランスの改善には至っていない状況だ。
中国鉄鋼工業協会の今回の発表によると、今年上期の国内粗鋼生産量は前年同期比7.4%増の3億8987万トンで、伸び率は昨年上期から5.6ポイント加速した。また、鋼材生産量は同10.2%増に加速し、同期の鉱工業生産の伸び(9.3%)を上回った。供給過剰の状態が続いており、これが在庫の高止まりと製品価格の下落につながっている。
一方、新日鉄住金<5401>やJFEスチール<5411>、神戸製鋼所<5406>といった日本の鉄鋼大手は、復興需要やアベノミクス効果による堅調な国内需要を受け、先行きに明るさが見え始めている。ただ、中国の鉄鋼市況は今後もリスク要因として警戒が必要。中国鉄鋼工業協会では、構造改革重視の政府方針により国内景気に下振れリスクがあるとし、これが鉄鋼業界にとっても不安材料だと指摘している。《NT》
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