ラクーン Research Memo(2):過剰在庫品を取り扱うBtoBサイトで独自の地位を確立

2013年7月18日 18:09

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記事提供元:フィスコ


*18:09JST ラクーン Research Memo(2):過剰在庫品を取り扱うBtoBサイトで独自の地位を確立

■会社概要

(1)会社沿革

1993年9月に現代表取締役社長の小方氏が、ラクーン<3031>の母体となるラクーントレイドサービス(個人事業主)を設立したのが始まり。当初は雑貨の輸入販売を手掛けていたが、異業種(小方氏の前キャリアは大手都市計画会社の橋梁設計エンジニア)から転身して流通業に携わった小方氏は流通業界の非効率性に着目し、黎明期であったインターネットを媒介とした企業間取引(以下BtoB)市場の変革を志向していく事となる。

1996年に株式会社に組織変更して社名を株式会社ラクーンとし、1998年に過剰在庫品を取り扱うBtoBサイト「オンライン激安問屋」をインターネット上に開設する。新しいビジネスモデルとして各種メディアの注目を集める中で、独自の地位を流通業界に確立し、2002年には現在の基幹サイトである「スーパーデリバリー」を開設。同サービスは、過剰在庫品以外の商品を求める小売店のニーズを汲んだものであり、アパレル・雑貨の新商品及び定番品を出展企業から仕入れ、会員小売店に卸販売するビジネスモデルとなっている。

「オンライン激安問屋」に関しては2008年に廃止している。仕入れた商品を一旦検品する作業が必要であり、固定費などの面から事業を拡大していくのは困難と判断したためだ。また、2008年に人気商品を取り扱うBtoBサイトとしてスタートした「バイヤーズナビ」を、2009年に「スーパーデリバリー」へ統合してサイトを一本化。結果、同サイトはEC(電子商取引)市場の草創期である1998年からBtoBサイトを運営してきたノウハウ、そしてアパレル・雑貨業界特有の商慣習や流通構造を熟知した人材が集まったことで、業界特化型のBtoBサイトとして確固たる地位を築き上げている。

また、2010年には「売掛債権保証」事業を手掛けるトラスト&グロース(以下T&G)を子会社化した。元々ラクーンがT&Gの売掛保証サービスを利用していて取引関係にあったが、小・中規模の顧客が多い「スーパーデリバリー」を運営する同社にとって中小企業間における決済、売掛債権保証事業はそのノウハウの吸収も含めて、高いシナジー効果が得られると判断してのものである。続く2011年にはBtoB取引における掛売り・請求書決済代行サービス「Paid」を開設し、企業間取引において欠く事のできない機能である「決済」分野の事業を強化している。

「スーパーデリバリー」が担う企業間取引における「情報」機能と「Paid」や売掛債権保証サービスなどの「決済」機能を経営の柱として確立することで、同社が掲げるグループビジョン「利便性・専門性・先進性を追求した今までにない企業取引間のインフラを創造する」という目標の実現に向かって進んでいる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

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