関連記事
ミロク情報サービス Research Memo(3):2期連続で過去最高の増収増益、期初計画も上回る好決算
*18:19JST ミロク情報サービス Research Memo(3):2期連続で過去最高の増収増益、期初計画も上回る好決算
■決算動向
(1)2013年3月期の連結業績
2013年5月9日に発表された、ミロク情報サービス<9928>の2013年3月期の連結業績は、売上高が前期比6.8%増の20,922百万円、営業利益が同12.4%増の2,275百万円、経常利益が同14.3%増の2,285百万円、当期純利益が同12.2%増の1,187百万円となり、2期連続で最高益を更新する好決算となった。期初計画と比較しても、売上高で692百万円、営業利益で205百万円、経常利益で235百万円、当期純利益で87百万円をそれぞれ上回る結果となった。
売上高の増加要因は、会計事務所向け主力ソフトウェア「ACELINK NX-Pro」及びハードウェア販売が好調に推移したこと、更にサービス収入も堅調に推移したことによる。「ACELINK NX-Pro」は2011年4月にリリースされており、買い替え需要が活発化していることが好調な要因となっている(通常、新製品のリリースから2-3年は買い替え需要含めて好調に推移する)。また、新規顧客向けの売上高が伸長したことも増収要因に繋がった。会計事務所(の新規顧客)向けで前期比22.7%増、企業向けで同39.2%増とそれぞれ高い成長を示している。
収益性についてみると、売上総利益率で前期比0.5ポイント低下の64.5%となっているが、これは、付加価値が相対的に低いハードウェアの売上高が前期比22.9%増と大きく伸びたことによる影響が大きい。売上総利益では同5.8%増となっており、総利益率の低下はプロダクトミックスの変化によるものと言える。また、販売管理費では新規顧客開拓のための販促費増を中心に前期比492百万円増加したが、増収効果で吸収し販管費率では前期比1.1ポイント低下した。この結果、営業利益率は前期比0.6ポイント上昇の10.9%となった。営業利益率に関しては2006年3月期を底として毎期上昇を続けており、業績拡大と同時に収益体質の向上も進めていることがうかがえる。
なお、2013年3月期は特別損失を533百万円計上しているが、このうち500百万円は子会社のミロク・システム・トレイディング(2013年3月に清算)で係争中だった裁判が解決したことによる和解金の計上となっている。また、同子会社の清算に伴って繰越欠損金による課税所得が減額されるため、法人税の実効税率が低くなっている。
品目別売上高の内訳をみると、ハードウェアに関しては、前述した通り会計事務所向け主力システムの販売増に伴い、サーバー・PCの売上が増加したほか、情報漏えい対策などのセキュリティ商品も好調に推移し、前期比22.9%増の2,621百万円となった。また、ソフトウェアに関しては、会計事務所向け主力製品である「ACELINK NX-Pro」及び中堅企業向けERPシステムの新製品「Galileopt NX-1」(2012年2月販売開始)が大きく寄与した一方で、中小企業向けERPシステム「MJSLINK2」が買い替え需要の一巡で減少に転じたため、同2.0%増の8,605百万円に留まった。ユースウェア(システム導入支援サービス)に関しては、ハードウェア及びソフトウェアの売上高増加に伴って、同15.1%増の2,664百万円となった。
一方、サービス収入に関しては、同3.5%増の6,783百万円と堅調に推移した。内訳をみると、会計事務所向け総合サービスであるTVS(トータル・バリューサービス)は同0.6%増と微増に留まった。新規会計事務所向けの契約増があった一方で、事務所の廃業などで契約が終了する顧客も一定量あったためだ。また、一般企業向けのソフト運用支援サービスは、新規顧客の開拓により契約数が増加し同3.3%増と堅調に推移した。金額的には小さいものの、増収率で同25.0%増と高い伸びを見せたソフト使用料は、会計事務所の顧問先企業向けソフトウェア「iCompassシリーズ」や「ACELINK Navi 記帳くん」などが好調に推移した。主に個人事業主や中小企業がユーザーで、現在、約3万社に利用されており、年間3,000-4,000社ペースで増加を続けている。
販売先別売上高の内訳(単独ベース、契約系売上高)でみると、一般企業向けが前年同期比2.5%減と低調だったのに対し、会計事務所向けが同24.6%増と好調に推移した。前述したように、一般企業向けは中小企業向けERPシステム「MJSLINK2」の買い替え需要が一巡した影響による。一方、会計事務所向けは主力ソフトウェア「ACELINK NX-Pro」が2011年に投入されており、2013年3月期は買い替え需要がピークに近づいたことで売上高を大きく伸ばした。
財務状況に関しては、収益の拡大に伴って改善が進んでいると言える。内訳を2012年3月期末との比較でみると、現預金が707百万円減少したが、これは借入金の返済及び2013年3月の売上債権が増加したことによるものだ。また、無形固定資産が増加しているが、この中身はソフトウェア資産・仮勘定の増加によるもので、新製品の開発に伴う増加となっている。
経営指標でみると、収益性指標となるROE、ROAはともに前期比で上昇しており、自己資本比率も4.1ポイント増の59.9%となるなど財務の健全化も進んでいる。また、総資産回転率や在庫回転率など効率性をみる指標もそれぞれ改善しており、収益性、安全性、効率性全ての面において良化したと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》
スポンサードリンク

