米国株式市場見通し:決算発表シーズン入り、アルコア見通しで中国懸念も

2013年7月6日 16:36

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記事提供元:フィスコ


*16:36JST 米国株式市場見通し:決算発表シーズン入り、アルコア見通しで中国懸念も
雇用統計が上振れしたことで、米国債10年物利回りは2.7%前後へと上昇した。4月下旬には1.7%を下回っており、2ヶ月で1%以上も上昇したことになる。長期金利の上昇は力強い米国経済回復の裏付けであり、連銀による量的緩和縮小の観測が強まっていることが要因だ。一般的に株式相場にとって長期金利の上昇は株価下落要因となる場合が多いが、金融機関にとっては長短金利差によるマージン改善につながることが期待される。10日に前回のFOMC議事録が公開されるが、量的緩和縮小と米国経済の現状認識に関する議論が注目されるだろう。

雇用統計の結果を受けたドル高や長期金利の上昇で、金価格やその他非鉄金属が一段安となっている。米国の金融政策に加えて中国の需要減退への警戒感も根強い。今週は9日に中国6月消費者物価及び生産者物価の発表が予定されており、同国のインフレ動向が注目される。その他の国際情勢でも、欧州はドラギ欧州中銀総裁の発言を受けてやや落ち着きを取り戻しつつあるが、エジプト情勢については注視する必要がある。ブラジルやペルーなどでも反政府デモなどの動きが報じられており、他新興国の政情不安へと拡大する懸念もある。先行きは不透明だが、現状では米国株式相場への影響は限定的であろう。

今週(7/8-12)から4−6月期決算発表シーズンに入る。アルミニウムのアルコア(8日)や大手行のJPモルガン(12日)、ウェルズファーゴ(12日)などの決算発表が予定されている。アルコアは中国の経済成長鈍化への懸念が高まっており、下半期の見通しに注目が集まりそうだ。ウェルズファーゴは時価総額や預金量、住宅ローン取扱高で全米最大であり、足元の長期金利上昇による利益率の改善見通しに言及するかどうかが焦点となるだろう。

(Horiko Capital Management LLC)《FA》

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