中国の短期金利上昇:市中銀行に責任、不動産市場に波及も

2013年6月24日 10:53

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記事提供元:フィスコ


*10:54JST 中国の短期金利上昇:市中銀行に責任、不動産市場に波及も
中国銀行間における短期金利の急上昇について、市中銀行の読みの浅さが主因だと分析されている。穏健な金融政策の継続や中国からのリスク資金の撤退などが短期の流動性不足を引き起こしているとの見方もあるが、これが根本的な原因ではないと指摘された。

銀行業界関係者は、銀行間の流動性が十分に確保されていると指摘。短期金利は例年6月と12月下旬上昇する傾向がある。月末と四半期末、半期末に市中銀行に課せられている預貸比率などの報告義務があり、市中銀行はこの時期に普段以上に預金などを確保する必要がある。この時期の流動性不足を補うため、中国人民銀行(中央銀行)はこれまで6月と12月下旬に市場に資金を投入していた。

ただ、今年は人民銀が予想通り資金を投入せず、これが短期金利の急上昇を引き起こしている。では、銀行間の資金はどこに消えたのか?利ザヤを稼ぐため、多くの市中銀行はより利回りが高い信託商品などに資金を向かわせていることが流動性を悪化させた。短期金利の急上昇を受け、人民銀が資金を投入するという甘い考えが今回のような金利の急上昇を引き起こしている。
一方、人民銀は今年から市場に対する干渉を最小限に抑えている。金融システムの健全化を促進するため、市中銀行に自己責任を取らせるという苦心が伺える。こうした状況を受け、一部の市中銀行は自身の行動を反省し、大量の資金流動などを規制する緊急通知を支店などに出していると報じられた。また、これは人民銀が望んでいることでもあるといわれた。
なお、国有大手銀行が支払い遅延を起こしたなどの憶測はこの数日間で飛び交っていたが、すべて否定された。ただ、6月21日の銀行間市場では、翌日と7日物が大幅下落したものの、14日物の金利が依然として上昇したため、短期の流動性不足が7月上旬まで継続する可能性があるとみられている。また、一部資金はREIT(不動産投資信託)などに流入しているため、株式市場や不動産市場の不安定性がしばらく続く可能性がありそうだ。《ZN》

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