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アールテック・ウエノ Research Memo(4):前期は増収も新薬開発のための研究開発費増で減益
*19:37JST アールテック・ウエノ Research Memo(4):前期は増収も新薬開発のための研究開発費増で減益
■決算概要
(1)2013年3月期決算
アールテック・ウエノ<4573>の、2013年3月期の業績は売上高が前期比12.3%増の4,552百万円、営業利益が同26.2%減784百万円、経常利益が同17.0%減の890百万円、当期純利益が同17.4%減の561百万円と増収減益決算となった。
売上高は「レスキュラ」の減少分を「アミティーザ」の増収で吸収し、前期比499百万円増となったが、利益面では新薬開発のための研究開発費が前期比362百万円増の1,279百万円と増加したこと、「レスキュラ」のロイヤルティ収入が同252百万円減となったことが響いた。研究開発費の増加分に関しては、網膜色素変性治療薬「ウノプロストン点眼液(UF-021)」が第3相臨床試験を開始したことに伴う費用増が大きい。なお、プロダクトミックスの変化で原価率が4.7ポイント上昇、研究開発費の増加で販管費率が4.2ポイント上昇したことで、売上高営業利益率は17.2%に落ち込んでいる。
期末にかけて為替が円安に進んだが、これにより営業外で為替差益が93百万円発生している。為替変動が収益に与える影響は1円/ドルの円安で5百万円の増益要因となる。2014年3月期の為替前提レートは90円/ドルとしている。
主力製品の売上高の地域別内訳をみると、まず「レスキュラ」の売上に関しては前期比6.8%減の1,811百万円となった。このうち北米市場で、追加新薬申請の承認により再上市し、464百万円(2012年3月期は実績なし)の売上を計上、日本市場(参天製薬向け)で前期比20.6%減の1,347百万円となっている。日本市場では、薬価改定に伴う単価ダウンの影響が5.6%あったほか、競合の激しい緑内障の市場で、発売から18年経過している薬剤であることが売上減少の理由と考えられる。
一方、「アミティーザ」の売上高は前期比27.9%増の2,592百万円となった。このうち2012年6月に製造・販売承認が下りた日本市場は264百万円(2012年3月期は実績なし)、北米市場は同15.3%増の2,327百万円となった。
貸借対照表に関して、2013年3月期末の総資産は前期比6.3%増の9,919百万円となった。増加要因の大半は米国向け売掛金の増加によるものだ。一方、負債側では網膜色素変性の治験開始に伴う支払増加によって未払い金が増加したほか、独立行政法人科学技術振興機構からの支援金を長期借入金246百万円として計上している。治験の開始に伴う運転資金需要の増加が背景だが、現預金も豊富にあり、実質無借金と言っても差し支えない範囲と言えよう。また、経営指標面では負債が増加したことで、自己資本比率が若干低下したが、それでも70%台をキープしており、問題の無い水準と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》
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