アールテック・ウエノ Research Memo(3):「レスキュラ」「アミティーザ」の売上高が全体の90%超を占める

2013年6月21日 19:37

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記事提供元:フィスコ


*19:37JST アールテック・ウエノ Research Memo(3):「レスキュラ」「アミティーザ」の売上高が全体の90%超を占める

■会社概要

(2)事業概要

アールテック・ウエノ<4573>の事業は既に収益化が確立されている「レスキュラ」の製造・販売事業、「アミティーザ」の受託製造サービス事業に加えて、将来の業績を支えていく新薬の研究開発事業に分けられる。


研究開発事業では、現代表取締役社長の真島氏が医師ということもあり、医師目線で実際にニーズのある医薬品に的を絞って開発を行っていくことを基本戦略としている。いわゆる「アンメット・メディカル・ニーズ」(医療現場からニーズがあるにもかかわらず、満足のゆく治療法がない医療領域)や「オーファンドラッグ」(難病などの治療で医療現場からのニーズは強いが、患者数が少ないため、開発しても収益性が低い医薬品を指す、希少疾病医薬品)、「アンチエイジング」(生活改善薬)の分野がターゲットとなってくる。また、企業規模が小さいことから、開発コストが比較的低く抑えることができる局所疾患型が多い眼科や皮膚化などに特化した開発を行っていることも特徴だ。


一方、「レスキュラ」は参天製薬<4536>と販売提携し、国内で大半を販売している。海外市場では2009年4月に米スキャンポ社と北米地域における販売提携を結び、2013年3月期より北米市場での再参入を果たしている。以前はノバルティス社と販売提携していたが、薬の処方時において第二選択薬であったこと(ある薬を使っても有効性が認められないときに、次の候補として当該医薬品を利用する処方として承認)で売上が伸びず、契約を解消した経緯がある。スキャンポ社では「レスキュラ」を最初の選択肢として使えるよう第一選択薬として追加新薬申請の承認を得ている。同医薬品は国内で1994年に販売されてから19年がたつロングセラーとなっているが、国内ではほぼ行き渡っており、薬価改定に伴う引き下げ分が減収要因となってくる。このため、今後国内市場は漸減傾向となる見通しで、如何に海外で伸ばして、国内市場の減少分をカバーできるかが焦点となる。なお、「レスキュラ」に関する粗利益率は70%程度とみられる。


また、製造受託サービスを行っている「アミティーザ」は自社の三田工場で原薬まで製造、カプセル詰め工程やボトル詰めの工程は外注先で行っている。米国では武田薬品工業<4502>が、2012年6月に販売承認が下りた日本では米スキャンポ社経由でアボット社が販売を行っている。なお、欧州ではスイスや英国で販売承認を取得しているが、まだ販売提携先は決まっていない。同社はグローバルでの受託製造供給権を持っているため、欧州での販売提携先が決まれば、欧州向けの売上寄与も見込まれることになる。


なお、2013年3月期の売上構成比では「レスキュラ」が40%、「アミティーザ」が57%となっている。残りの3%は医薬品研究開発支援及び受託製造サービスになり、非臨床段階における研究開発協力(評価・検討・試験)から、承認申請用データの取得・作成に至るまでの様々なサービスが含まれている。グラフを見ると、「レスキュラ」は漸減傾向が続いていることがわかる。また、粗利益率でみれば製造・販売事業である「レスキュラ」が最も高く70%程度、次いで「アミティーザ」が50%程度となっている。受託製造サービスで50%という水準は業界のなかでは高いが、これは「アミティーザ」の上市までに研究開発支援を同社で行ってきたことが要因の1つとなっている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

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