【編集長の視点】日特エンジは純利益V字回復をテコに三角保ち合いの上放れを窺う

2013年6月18日 09:10

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄ウオッチ>

 日特エンジニアリング<6145>(JQS)は、1株純資産960円水準での三角保ち合いに煮詰まり感を強めており、今3月期純利益のV字回復予想をテコに上放れる展開が見込まれる。今年4月の長崎事業所の新設・操業開始、3月末のベトナム事務所開設のグローバル化加速などもサポート材料となるそうだ。

 同社の業績は、前期にヨーロッパの信用不安、新興国経済の減速などで世界的に設備投資が伸び悩んだことから2回下方修正され減収減益転換、純利益は、繰延税金資産を取り崩したことも重なり、9億3600万円(前々期比58%減)と前々期の過去最高から落ち込んだ。これに対して今期業績は、売り上げ195億円(前期比2%増)、経常利益30億5000万円(同9%増)、純利益19億5000万円(同2.0倍)と増収増益転換を予想、純利益は、税金資産の平準化でV字回復を鮮明化する。主力の巻線機事業で、スマートフォン向けの新規設備需要は、まだ断続的な受注にとどまるものの、自動車関連は順調に受注が増加、前期業績を下押したAV・家電向けの量産設備の売り上げも、下期以降には業績寄与段階に入ってくることなどが要因となる。

 株価は、前期業績の再下方修正を4月につけた年初来安値890円で織り込み済みとして900円台をキープ、今期業績の増収増益転換予想とともに1075円までリバウンドし三角保ち合いに煮詰まり感を強めている。PER8倍台、PBR1倍ソコソコの割安修正で年初来高値1097円から昨年7月高値1184円を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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