メディシス Research Memo(4):加盟店と医薬品卸会社間の医薬品流通過程の効率化を支援

2013年6月13日 18:25

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記事提供元:フィスコ


*18:25JST メディシス Research Memo(4):加盟店と医薬品卸会社間の医薬品流通過程の効率化を支援

■会社概要

○医薬品等ネットワーク事業

創業時からの事業で、メディカルシステムネットワーク<4350>と子会社2社で運営している。同事業は、調剤薬局や医療機関と医薬品卸売会社間の医薬品売買を仲介することにより、医薬品流通過程の効率化を支援するビジネスモデルとなっている。同社のネットワークに加盟することで、加盟店が医薬品卸会社との間で日々行っていたサプライチェーンマネジメント業務を同社が代行して一括で行ってくれるほか、デッドストックエクスチェンジサービス(不動在庫消化サービス)や、薬剤師教育サポート、資金調達サポートなどのサービスも含まれている。

それぞれのサービスの概要は図の通りで、サプライチェーンマネジメントサービスでは日々の発注業務や決済業務、在庫管理だけでなく、価格交渉の代行も行っている。従来は煩雑だった受発注業務を、同社が開発した受発注システム「O/E system(Order Entry System)」を用いることでインターネットを通じて処理することができるようになるため、加盟店における担当部署の生産性向上に寄与するほか、価格交渉面においても個々の薬局が個別で行っていた交渉を同社が一括して行うため、従前よりも有利な条件で仕入れることができるといったメリットも生じる。

デッドストックエクスチェンジサービス(不動在庫消化サービス)とは、加盟店同士で個々の店舗においてデッドストックとなっている在庫を互いに融通しあい、薬剤廃棄ロスを効率的に削減できるシステムである。

薬剤師教育サポートサービスでは、薬剤師のスキルアップのため全国で集合研修を月間30~40回実施しているほか、e-ラーニング研修も行っている。また、資金調達サポートサービスとして調剤報酬債権証券化サービスを行っている。これは調剤薬局の売上回収期間が約2カ月と長いことから、その間の資金面でのサポートを行うことを目的に債権流動化のスキームを活用したもので、このシステムを利用すると売上回収期間が1カ月以上短縮できるといったメリットが生じる。

その他、調剤薬局向けに設置するレセプトコンピュータシステム「PHARMACY ACE」や「O/E system」、周辺機器などの開発・販売・保守や調剤機器、什器、備品などの販売業務を行っている。

なお、こうした医薬品ネットワークサービスの対象顧客は、1社で20店舗以下の店舗を運営する中小規模または個人の調剤薬局が中心となる。

2013年3月時点での、医薬品ネットワーク加盟件数は自社グループ、外部加盟店合計で1,033件(病・医院24件含む)となり、創業来の目標であった1,000件の大台を突破した。エリア別では、本拠地である北海道と関東・甲信越エリアで全体の半分近くを占めており、次いで、近畿、東海・北陸地方の順となっている。2013年3月末時点で全国43都道府県に加盟店が拡大している。

なお、同事業の売上高としては加盟店舗へのシステム販売と、医薬品を発注するごとに発生する発注手数料が大半を占めている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

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