インドネシアで褐炭から肥料の原料ガスを製造、IHIが実証プラントを建設

2012年12月12日 11:51

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今回インドネシアに建設する実証プラントのイメージ図(画像:IHI)

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 IHIは10日、これまで未利用の低品位炭である褐炭から肥料の原料となる水素ガスを製造する褐炭ガス化炉の実証プラントをインドネシアに建設し、実証運転することを決定したと発表した。

 同プラントの褐炭処理量は50トン/日と本格的な実証プラントで、2013年中頃からインドネシアの国営肥料工場であるププック・クジャン社の工業団地内で建設を開始し、2014年から実証試験を行う予定。また、同プラントの建設および実証試験の実施にあたり、現地法人IHI Gasification Indonesiaを設立した。

 同プラントに適用するガス化炉は、IHIが得意とする循環流動層ボイラの技術を応用した独自開発の二塔式ガス化炉(TIGAR)であり、石炭ガス化炉としては比較的低温(850℃~950℃)かつ大気圧下でガス化を行うことができる。そのため、特別な機器は必要なく建造コストが安価でメンテナンス性に優れている。また、同プラントは燃料(原料)の適用範囲が広く、褐炭だけでなくバイオマスも同時にガス化することが可能で、CO2排出量の低減にも寄与する。

 褐炭は水分を多く含み、自然発火性が高いことから、その利用方法は限られている。褐炭などの低品位な石炭は、インドネシアだけではなくドイツ、オーストラリアなど広範囲に賦存しており、その埋蔵量は全石炭の半分を占めている。そのため、日本だけでなく世界的なエネルギーセキュリティの観点からも褐炭などの低品位炭の効率的な利用技術の開発が求められている。

 今後IHIでは、実証試験で褐炭ガス化炉の長期運転を通して性能・信頼性を確認し、2015年には単機での褐炭処理量500~1000トン/日規模の商用プラントの受注を目指していく。

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