ソフトイーサ、遠隔操作ウイルスによる冤罪防止のための無償ソフトを開発

2012年10月22日 13:43

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「パケット警察」の利用イメージ(画像:ソフトイーサ)

「パケット警察」の利用イメージ(画像:ソフトイーサ)[写真拡大]

 筑波大学発ベンチャー企業であるソフトイーサ(茨城県つくば市)は22日、遠隔操作ウイルスによる冤罪防止のための通信記録・プロセス起動記録ソフト「パケット警察」を開発したと発表した。「パケット警察」は本日よりフリーウェアとして無償でダウンロード可能。

 近頃日本において遠隔操作ウイルスにより知らない間にパソコンが踏み台にされ、かつ警察により誤認逮捕される人が発生する事件が頻発し、インターネットユーザーの間で大きな不安が発生している。「パケット警察」は、このような事態を鑑み、これらのユーザーの不安を解消するとともに、今後同様の事件が発生した場合において、被害を受けた人が自己の無実を証明し、真犯人を追跡するための重要な証拠として利用できるツールとして、ソフトイーサが緊急に開発してリリースするソフトウェア。

 「パケット警察」は、パソコンの通信記録やソフトウェアの起動記録を見張り、自動的にハードディスク上に蓄積するソフトウェア。万一、遠隔操作ウイルスによってパソコンが犯罪者にリモート操作され「踏み台」となった場合に、ウイルスの起動記録や犯人の通信記録がすべてログに残るため、無実を証明したり、真犯人を追跡したりするための有力な証拠として利用可能。

 具体的には、もしウイルスに感染してしまい、犯人による不法行為の踏み台にされた場合、警察による家宅捜索などが行われた際に「パケット警察」で記録されたログファイルを任意に警察に提出することにより、自己の無実の証明ができるだけでなく、ウイルスの活動記録・犯人がウイルスのリモートコントロールに使用した IPアドレスやTCP/IPの通信内容などを警察が真犯人を追跡するための有力な証拠として役立てることができる。

 「パケット警察」はWindowsのシステム権限で動作し、ログファイルも一般ユーザー権限で消去できない設定で記録する。Windows Vista、7、8のUAC(ユーザーアカウント制御)に完全対応しており、一般的な遠隔操作ウイルスの手口では「パケット警察」の動作を止めたりログファイルを消去・改ざんしたりすることを困難にすることができる。

 「パケット警察」は、Windows 98、98 SE、ME、NT 4.0、2000、XP、Server 2003、Vista、Server 2008、7、Server 2008 R2、8、Server 2012(32bit/64bit両方)で動作する。IPv4のほかIPv6にも対応している。

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