ホンダ、自立運転機能付き家庭用ガスコージェネレーションを開発

2012年9月25日 19:27

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家庭用ガスエンジンコージェネレーションシステム停電時自立運転機能付き「エコウィルプラス」MCHP1.0R(写真:ホンダ)

家庭用ガスエンジンコージェネレーションシステム停電時自立運転機能付き「エコウィルプラス」MCHP1.0R(写真:ホンダ)[写真拡大]

  • 自立運転時の「エコウィルプラス」始動イメージ(写真:ホンダ)

 ホンダは25日、ガスエンジンで発電し、その際に生じるエンジンからの排熱を利用して給湯や暖房を行う家庭向け熱電併給システム「エコウィル(ECOWILL)」のコアユニットとして好評の家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットに、停電などの非常時にも使用可能な自立運転機能付きモデルを追加し、11月より各ガス事業者への販売を開始すると発表した。

 今回販売開始する自立運転機能付き家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニット「MCHP1.0R」は、東日本大震災以降、停電時にも使えるコージェネレーションシステムに対する市場ニーズの高まりを背景に、昨年フルモデルチェンジした発電ユニットをベースに開発したもの。

 ガス事業者が販売する新型ガス発電・給湯暖房システム「エコウィルプラス」の発電ユニットとして、始動グリップを引いてエンジンを起動させることにより系統電力から自立して発電を開始することができる。自立運転時の発電出力は最大約980Wで、停電時にも専用コンセントからの電力供給により、テレビやパソコンによる情報収集や夜間の照明などに利用できるほか、風呂などへの給湯や床暖房などの利用も可能。

 ホンダは、ガスエンジンと独創の発電技術「正弦波インバーター」を組み合わせた小型発電システムによる家庭用小型コージェネレーション(熱電併給)ユニットを2003年より販売開始。2011年にフルモデルチェンジした「MCHP1.0K2」は、吸気行程と膨張行程のストローク長が異なるリンク構成による高膨張比化によって熱効率を高めることで燃費性能を飛躍的に向上した複リンク式高膨張比エンジン「EXlink(エクスリンク)」を搭載。EXlinkと独自の発電機技術により、発電効率26.3%を実現するとともに、燃焼時にエンジンから発生する熱を細部にわたって回収する高効率な熱交換システムにより、一次エネルギーの利用率92.0%を達成している。このユニットと排熱を利用する給湯暖房ユニットで構成されるシステムは、「エコウィル(ECOWILL)」のブランドで各ガス事業者から販売され、累計約12万戸に設置されている。

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