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翻訳センター:通訳業の「ISS社」完全子会社化
■「相互にメリット享受できる、ビジネスチャンスを得た」二宮取締役
翻訳センター <2483> (JQS)は9月3日に通訳業のISS社を100%子会社化した。代表取締役会長に東郁男同社社長、取締役社長に二宮俊一郎取締役兼経営企画室長が就任した。同社にとってのISS社の位置づけ役割などについて二宮取締役に聞いた。
――念願のISS社の連結子会社化が実現しました。ISS社の経営ビジョン、また、翻訳センターグループ内でのポジショニングをお聞かせください。
【二宮氏】 翻訳センター(HC)としての具体的ビジョンなどは、近々発表する予定の「第二次中期経営計画」で今回のM&Aについても、具体的ビジョンを含めた政策をお話できると思います。端的に申し上げて、「両社が相互に大きなメリットを享受できる、ビッグなビジネスチャンスを得た」と実感しています。 「言語を中心にした仕事」でありながら、「翻訳業界」と「通訳業界」と言われるように、互いに独立色が鮮明に映り、一部の顧客企業の事業を除けば交わることのない分野だと見られて来ました。ところが実際には、相互に刺激し合い、シナジーが働く分野であることを痛感しています。
――と申しますと・・・
【二宮氏】 例えば、営業対象が同じ企業の場合であっても、ニーズ(翻訳か通訳か)が異なることで一方にマイナスが生じることもなく受注できますから、実績ではプラスに作用する訳です。 従って両社の関係は、「1+1は必ず2以上になる」という算式が当て嵌まる強い関係が出来上がり、「成果を無限に拡大する組合せ」といえるでしょう。 これは、「情報の共有と相乗り」事例に過ぎませんが、「グローバルな人材の共有」、「サービスの多様化」など、通訳と翻訳を一体化したことで、豊富な情報を駆使した多角的な提案、より完璧な提案、顧客ニーズを的確に消化した高付加価値提案ができます。結果としてグループ全体の事業領域の拡大に直結することを期待しています。
――HCグループとして新しいビジネスチャンスが来ました
【二宮氏】 弊社グループ全体として、いろいろな局面で、シナジーが発揮されることは予想以上に大きい効果だと思います。 翻訳と通訳の2つの事業領域が質的向上と量的拡大を図ることは、弊社グループ全体にとって収益力拡大に繋がり、新しい成長力エンジンを装備したと同じことです。翻訳と通訳の事業は、「車の両輪」の位置づけといえましょう。 新しく生まれるメリットをバランスよく、しかもパーフェクトに発揮させ、「あらゆるビジネスシーンで顧客企業にご満足」を提供することが、経営の基本目標でもあります。 翻訳と通訳とでは一見別物ですが、「水と油」の関係ではなく、将来の大きな夢であります。
■2Q業績順調に推移、「年間契約方式」で提案スピード加速のケースも
――2Qも残すところ僅かです。HCグループの足元の状況は如何ですか。
【二宮氏】 現段階では順調に推移し計画は確保できたと思います。本来、7・8月はメーカーの夏休みシーズンとダブり、先方の都合で検収が遅れる傾向がありますが、1Qから継続して受注しているものがありラッシュ状態です。1Qは本社移転など想定通りの結果でしたが、実績を洗い直しカバーするものがないかなど、9月の課題として取り組んでいます。
――上期についてトピックス的に見ると如何ですか
【二宮氏】 特許分野が予想以上に積み上がっています。工業は完成車関係のプロジェクト系の受注はありませんが、プラントの海外シフトに伴う案件を複数の顧客から受注したこともあり、全体として25%程度は伸びています。医薬分野では複数のメガファーマから年間契約を獲得しました。
――業務分野の拡大につながる動きと見てよいのでしょうか
【二宮氏】 年間契約方式を採用しています。顧客企業に弊社のコーディネータを常駐させ、発注者側のタイミングによる相談に対しコーディネートする業務であり、案件へ提案スピードが加速していると感じます。 まだ実験段階ですが、双方で社内コストが低下することが期待されます。弊社にとっては先方の判断基準など、大まかな雰囲気を理解できるなど、信頼関係が増幅し始めています。囲い込み戦略としても大きな意味を持っていますが、メリットの大きさを感じています。ローカライズ業務でも受注拡大に繋がる方式だと思っています。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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