サッポロビール、顧客とネット上でビール商品を開発 Facebookを活用

2012年8月10日 13:15

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 サッポロビールは10日、顧客と共同でビールの新商品開発を行うため、Facebookページ「百人ビール・ラボ」を、8月11日よりネットイヤーゼロと共同で開設すると発表した。なお、メーカーがネット上において顧客と直接、共同で新商品開発をしていく試みは世界で初めてとなる。

 「百人ビール・ラボ」では、新商品開発に熱心な顧客の参加度合いに応じてポイントが付与され、累積ポイントの上位100人を「百人ビール・マイスター」に認定し、商品開発に参画できるようにする。途中、累積ポイントの多寡で参画者の入れ替えも行う。

 また、新商品開発の他にも、ビールづくりのプロセスや、ビールの知識などを広めていくコンテンツも配信し、全国のビールを愛好する顧客の交流サイトとして年間で1万人のファンを集めることを目指す。今後も様々な企画で顧客を飽きさせないスキームを開発していく。

 国内のビール系出荷量は減少傾向にあるが、今回サッポロビールでは、総需要喚起のために、顧客が本当に求めている今までメーカーが提案してこなかった商品をFacebookを介して顧客と共同で開発し、翌年にも販売する考え。

 これまで人気投票形式やアイデア投稿形式での商品開発の事例はあったが、今回の試みは、サッポロビールの新商品開発担当者と顧客がサイトを通じ、全てオープンな場においてアイデア出しや香味決め、ネーミング、容器デザイン、販促方法などの決定に向けた議論を進行し、商品を開発していくというもの。また、実際に新商品の試飲テストに参加してもらうなど、現実的な実務にも携わってもらう予定だという。

 サッポロビールは、ソーシャル化が急速に進む現在の状況を先取りした取り組みで、新たな商品開発や販売のあり方、収益モデルを試行し、ビールの需要創造と豊かなビールを味わうライフスタイルを提起していく方針。

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