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【経営者の言葉】キムラユニティー:千賀信次専務取締役
■「守りと攻め」を大切にした経営で131年
キムラユニティー <9368> は明治14年(1881年)の創業から131年、1951年の会社設立から61年の老舗企業。千賀信次専務取締役は、「名古屋市で繊維問屋やメーカー向け製箱業を手がけたことに始まり、1950年にトヨタ自動車さんとの出会いから自動車部品用木箱を手がけるようになり、現在の格納器具製品事業として受け継がれています。トヨタグループ向け売上は現在も44%程度を占めています」と、トヨタ自動車との出会いが同社にとって重要だったことを強調する。
特に、トヨタ式の徹底した現場主義により、3PLの視点で物流サービス事業を展開、この事業が同社の主力事業となっている。「3PLとは荷主でも運送業者でもない第3の企業による物流業務全般のアウトソーシングです。物流業務の最適化だけにとどまらず、荷主企業とのパートナーシップを組むことによって物流コスストの削減やリードタイム短縮などの効果を提供します。現在、3PLの立場で自動車産業以外へNLS(ニュー・ロジスティック・サービス)として領域を拡大しています」と、トヨタとの取引で培われたノウハウが同社の強さとなっている。
NLS事業ではコクヨ、TOTOなどの物流を手がけている。また、2000年に豊田通商と業務提携して以降、海外展開に積極的。現在、海外比率は売上では約10%だが、利益では約25%を占めている。
千賀専務の言葉から印象的なことは、「守りと攻めを大切にしています」ということだ。とくに、老舗企業であるからこそコンプライアンスなどが重要であると位置づけている。その上でNLS事業、海外進出など攻めの経営を積極的に展開している。
「2015年3月期を最終年度する中期経営計画を策定しました。『深トヨタグループ事業』、『NLS事業』、『CMS事業』(自動車サービス)、『海外事業』を重点強化事業として取り組んでいきます。2015年3月期に売上430億円、営業利益18億円、1株利益94.6円を目指しています」という。前期(2012年3月期)の売上382億400万円、営業利益12億8400万円、1株利益58.6円だったから中期計画数字は好調で明るいもの。とくに1株利益は100円に近づく。配当は年20円継続を基本としている。まさに、名古屋企業らしい「守りと攻め」の堅実型成長企業である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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