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アドアーズ:12年3月期業積は減収ながら大幅増益を達成
■30日、前期12年3月期決算説明会を開催
アミューズメント施設運営のアドアーズ <4712> (JQS)は30日、前期12年3月期決算説明会を開催した。
12年3月期は、変革の年として、藤澤信義氏を新代表とした新しい経営体制ヘ移行し、新代表が掲げる「基本に忠実な経営」というコンセプトの元、経営基盤・財務体質の改善、収益体質の強化、将来への布石の3つを掲げて取組んだ。
経営基盤財務体質の改善については、第三者割当増資による資本増強に加え、徹底した有利子負債の圧縮を図ったところ、期末の有利子負債の残高は、約58億円となり、前々期の140億円、前期の100億円から飛躍的に改善した。
収益体質の強化に関しては、赤字店舗の閉鎖や、不採算資産の売却に止まらず、年俸制度への移行や福利厚生の見直しなど、全社員にも痛みを伴うドラスティックな改革を断行し、強い改革意識を全社一丸となり共有したことで、社員の意識を大きく変化させ、結果として4億円規模の販管費の削減となった。また、社内に電子決裁制度を導入し、これまで、決裁に数日から数週間を要していた意思決定を最速数時間にするなどスピードアップが図られるようになった。
将来の布石については、ベンディング事業やDVDレンタル事業など独自の新規事業にも着手した。
その結果、前期12年3月期業積は、売上高218億47百万円(前年同期比15.8%減)、営業利益10億2百万円(同280.2%増)、経常利益9億31百万円(同1141.7%増)、純利益9億20百万円(前年同期△41億97百万円)と減収ながら大幅増益で着地した。
■アミューズメント施設運営の営業利益14億97百万円(同294.8%増)
減収要因は、主力事業であるアミューズメント施設運営における14店の店舗閉鎖による減収に加え、第2事業の施設設計・施工事業における競争力激化に伴う受注案件減少の影響による。
増益要因は、徹底した効率運営・コスト削減を全社的に推し進めたほか、有利子負債の減少に伴う支払利息負担の減少などの影響。
セグメント別の売上高、営業利益は、アミューズメント施設運営事業180億29百万円(同5.8%減)、14億97百万円(同294.8%増)、設計・施工事業29億17百万円(同47.7%減)、1億13百万円(同73.8%減)、レンタル事業31百万円(同85.9%減)、4百万円(同85.0%減)、不動産事業8億68百万円(同13.2%減)、17百万円(同87.8%減)とアミューズメント施設運営事業の大幅増益が際立っている。
バランスシートは、8億10百万円の第三者割当増資による資本注入を行い、投資の効率化や資産売却を推し進めながら、最優先事項としていた有利子負債を大幅に圧縮した。
■自己資本比率は46.9%と前年比末16.1ポイントアップ
その結果、総資産は198億55百万円(同19.4%減)と大幅に減少した。内訳は流動資産54億34百万円(同34.7%減)、固定資産144億20百万円(同11.6%減)となっている。
流動資産が大幅減少となっているのは完成工事未収入金、繰延税金資産等が減少したことが主な要因。固定資産の減少は、リース資産、建物の評価額等が減少したことが主な要因である。
総負債は、105億38百万円(同38.1%減)と大幅に減少している。内訳は、流動負債93億63百万円(同22.6%減)、固定負債11億74百万円(同76.2%減)。
流動負債の減少は、工事未払い金、1年内返済予定の長期借入金等が大幅に減少したことによる。固定負債の減少要因は、長期借入金が大幅に減少したことによる。
株主資本は繰越利益剰余金が大幅に増加したことで、92億57百万円(同23.0%増)となった。その結果、自己資本比率は46.9%となり、前年比末16.1ポイントアップし、大幅に改善した。
■今期の全社スローガンとして「成長」を掲げる
前期は減収ながら大幅増益を達成し、V字回復となったが、今期13年3月期は、長期化した電力需給問題に加え、外需悪化による国内企業への影響により、個人消費動向は不透明としている。その様な状況で、全社スローガンとして「成長」を掲げ、これからの新しいステージへ情熱を持って取り組み、変化することで成長を目指す。
経営方針は、基本に忠実、変化に敏感に、多角的な視野でと3点を挙げている。行動指針としては、常に前向きにプラス思考、プロとして基本を学び、当り前のことを当り前に、Never Give Upの精神で取り組む。
具体的な施策としては、(1)財務体質を強化し、数年先には実質的な無借金経営を目指す、(2)主力アミューズメント施設運営事業における、リアル店舗の強みを生かした事業展開、(3)建築不動産事業本部における、新規受注先の拡大・強化、(4)レンタルDVD事業、モバイル配信など、グループ内のアライアンス強化や新たな収益機会の創出に向けた新規事業の積極的な展開を実施するとしている。
■ベンディング事業は大幅増収で黒字転換を見込む
以上のことを実施することで、今期13年3月期業績予想は、売上高207億50百万円(前期比0.5%減)、営業利益10億5百万円(同0.3%増)、経常利益9億35百万円(同0.4%増)、純利益7億円(同23.9%減)を見込む。
セグメント別の売上高、営業利益は、アミューズメント施設運営事業172億90百万円(同4.1%減)、15億20百万円(同1.5%増)、建築不動産事業33億円(同9.4%減)、1億30百万円(同0.9%減)、ベンディング事業6億円(同149.0%増)、50百万円(前期△2億2百万円)を見込んでいる。
但し、建築不動産事業は、前期の「設計・施工事業」と「不動産事業」を含んでいる。ベンディング事業は、アミューズメント施設運営事業内に含まれる。
■代表取締役会長藤澤信義氏 中期ビジョン・今後の方針について語る
最後に、代表取締役会長藤澤信義氏は中期ビジョン・今後の方針について以下のように語った。
「今まで通り言ってきたことと変わらず、基本に忠実に行っていきます。アドアーズに来ました当初から、かなり有利子負債の削減を実行してまいりまして、3月末には58億円まで削減しました。実質有利子負債はゼロにしていくという方針は変えません。有利子負債をゼロにすることで自由度のある経営環境にしていくことを重要視したいと思います。それから、前々期、前期とアミューズメント事業では、スクラップを中心にやってきましたけれど、今期では7月か8月頃にはある程度大きな新店舗を都心でオープンする計画がございます。良い立地、良い場所には積極的に新店を出店していく方向性を持っています。新役員の方からは、アミューズメント以外にレンタルDVDとか、ベンディング事業とか、その様な話もありますけれども、私としましては、メインがアミューズメント事業であって、2番目が建築不動産事業、まだまだレンタル事業、ベンディング事業は収益の柱にもなっていない状況なので、其処は浮き足立つことなく、一つ一つ堅実にやって行きたいと思っています。昨日のリリースのように、ジェイトラストの連結子会社になったわけですけれども、アドアーズの位置づけを見ますと、BtoC事業のリアル店舗を持った中核会社であると思っています。そういう意味でいうと現在、ゲームセンター事業がメインになっていますけれども、今後時代の変化の中で、当然アミューズメント事業も主体として行っていくんですけれども、時代の変化に敏感に対応していけるような体制を持ち、そういう意味でのリアル店舗の中核企業になって欲しいと思っています。親会社のところから見ますと、前期建築・不動産事業が55億から29億円に売上が急減していますけれども、ジェイトラストの不動産グループであったりとか、ファイナンス事業との連動であったりとか、シナジーを持ってやっていけるのではないかと思っています。まず、冒頭述べましたように、有利子負債をゼロにして、自由度のある経営環境にして、財務基盤の強い企業にしたいと思っています」と今後の方針を語った。
厳しい経営環境の中で、前期V字回復となったが、満足することなく、経営体制を一新し、一層の財務基盤の強化に取組んでいる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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