清水建設の新本社が竣工、超環境型オフィス

2012年5月24日 11:45

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昭和通り側から眺めた新本社(画像:清水建設)

昭和通り側から眺めた新本社(画像:清水建設)[写真拡大]

 清水建設は23日、同社が東京都より都市再生特別地区の指定を受け、環境技術の粋を結集して建設を進めてきた超環境型オフィス「清水建設新本社」(東京都中央区京橋2-16-1)が竣工したと発表した。今後、現本社シーバンスS館からの引越し作業に着手し、7月中に本社機能の移転を終え、8月1日に新本社として営業を開始するとともに、平常時の環境対策と非常時の事業継続機能を融合したecoBCPのショールームとして、顧客を対象に公開するという。

 カーボンハーフビルとして計画された新本社は、2009年4月の着工当初から注目を集め、同年8月に新本社の隣地に開設(後に技術研究所に移転)した輻射空調システムをはじめとする最先端の環境技術を設えたモデルルームには、ビル事業者やオーナーを中心に8千人以上が訪れた。また、建物の環境性能を評価するCASBEEの審査では過去最高の9.7ポイントを記録し、名実ともに新本社が国内最高の環境性能を備えていることが証明された。

 さらに、着工後も省エネ技術の開発に取り組み、パソコンの節電制御システム等を開発・採用した結果、オフィス運用開始時のCO2排出量は東京都の標準的なオフィス比で62%(年間3000トン以上)の減となり、カーボンハーフを大きく上回る見込み。計画では、2015年までに設備機器のファインチューニング等により削減率を70%にまで高め、その後は排出権プロジェクトで創出するCO2クレジットとのオフセットにより、カーボン・ゼロを実現する考えだという。

 一方、清水建設は、都市再生と地域活性化に資するため、都営宝町駐車場と都営地下鉄宝町駅を拡充整備(供用済)するとともに、子育て支援施設の建設に着手している。子育て支援施設は来年秋にも中央区の施設としてオープンする予定。

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