【外国為替市場展望:ユーロ・円相場】日銀金融政策決定会合が焦点で1ユーロ=105円台~110円台を想定

2012年4月8日 08:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【外国為替市場フューチャー:9日~13日のユーロ・円相場見通し】

■債務危機不安が再燃してユーロ高・円安一服

  来週(4月9日~13日)のユーロ・円相場については、ユーロ圏債務危機問題に対する不安が再燃して、ユーロ高・円安一服の展開となりそうだ。概ね1ユーロ=105円台~110円台のレンジを想定する。

  当面はスペインの国債利回りの動向が焦点になるが、落ち着けばユーロ高・円安の地合い継続という形になりそうだ。また、9日~10日の日銀金融政策決定会合の内容次第では、波乱の可能性もあるだろう。

  前週(4月2日~6日)のユーロ・円相場は、概ね1ユーロ=106円50銭近辺~111円10銭近辺のレンジで推移し、週後半にはユーロ売り・円買いが優勢になって、ユーロ高・円安一服の展開となった。2日に発表されたユーロ圏2月失業率が1月に比べて上昇し、景気減速懸念が強まったことに加えて、4日にはスペインの国債入札で調達額が目標の下限にとどまり、スペイン国債利回りが上昇して債務危機不安が再燃する形となった。4日のECB理事会では政策金利を1.0%で据え置いたが、ドラギECB総裁がユーロ圏景気の下振れリスクに言及したこともユーロ売りにつながった。

  日本の3月マネタリーベースが前年同月比0.2%減少と3年7カ月ぶりの減少に転じたことで、日銀の金融緩和姿勢に対して懐疑的な見方が広がったことも、ユーロ売り・円買いにつながった。さらに週末6日には、米3月雇用統計で非農業部門雇用者数の増加が低水準だったこともユーロ売り・円買いにつながり、海外市場で一時1ユーロ=106円50銭近辺に円が上昇した。終盤は1ユーロ=106円80銭~90銭近辺だった。

  ユーロ・円相場に関しては、ギリシャに対する金融支援の決定、金融安定網(EFSFとESM)の規模拡充などで、債務危機問題に対する警戒感が後退していた。しかしスペインのスペイン国債利回りの上昇で債務危機不安が再燃し、景気減速に対する警戒感も強い。

  ユーロ圏債務危機問題が根本的に解決したわけではなく、引き続きスペインの国債利回り動向、ユーロ圏の景気動向、そして日米欧の金融政策に対する思惑が焦点だろう。当面は9日~10日の日銀金融政策決定会合が注目される。今回は現状維持、次回会合(4月27日)での追加緩和というシナリオが優勢のようだが、基調としてのユーロ高・円安の地合いもやや微妙になってきただけに、現状維持であれば円高方向に傾く可能性もあるだろう。

  なおユーロ圏債務危機問題では、スペイン国債利回り動向に加えて、フランス大統領選の動向などが波乱要因となる可能性があり、注意が必要だろう。さらに北朝鮮のミサイル発射時期が接近して情勢が緊迫化するため、イラン情勢とともに地政学リスクに対する警戒も必要だろう。

  注目スケジュールとしては、9日の日本2月経常収支、中国3月CPI、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の講演、9日~10日の日銀金融政策決定会合、10日の中国3月貿易統計、独2月貿易収支、仏2月鉱工業生産、11日の米地区連銀経済報告(ベージュブック)、米3月財政収支、12日の豪3月雇用統計、仏2月経常収支、英2月貿易収支、ユーロ圏2月鉱工業生産、ECB(欧州中央銀行)月報、イタリア国債入札、米2月貿易収支、米新規失業保険申請件数、13日の中国3月小売売上高・鉱工業生産・固定資産投資、中国第1四半期GDP、独3月消費者物価指数改定値、米3月消費者物価指数、米4月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値、などがあるだろう。

  その後の注目イベントとしては、16日のユーロ圏貿易収支、米3月小売売上高、18日のユーロ圏2月経常収支、19日の日本3月貿易統計、20日のG20財務相・中央銀行総裁会議、23日のユーロ圏4月総合・製造業・サービス部門PMI速報値、24日~25日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、27日の日銀金融政策決定会合および4月展望リポート(経済・物価情勢の展望)公表などが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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