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【外国為替市場を検証:ユーロ・円相場】スペイン国債利回り上昇で債務危機不安再燃
【外国為替市場フラッシュ:4月2日~6日のユーロ・円相場】
■ユーロ高・円安一服の展開、週末6日の海外市場では米3月雇用統計受けて1ユーロ=106円50銭近辺に円が上昇
4月2日~6日のユーロ・円相場は、概ね1ユーロ=106円50銭近辺~111円10銭近辺のレンジで推移し、ユーロ高・円安一服の展開となった。
ユーロ圏2月失業率が上昇して景気減速懸念が強まったことに加えて、スペイン国債利回りが上昇して債務危機不安が再燃する形となり、週後半はユーロ売り・円買い優勢の展開になった。週末6日には、米3月雇用統計で非農業部門雇用者数の増加が低水準だったこともユーロ売り・円買いにつながり、海外市場で一時1ユーロ=106円50銭近辺に円が上昇した。終盤は1ユーロ=106円80銭~90銭近辺だった。
ユーロ・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末3月30日の海外市場では1ユーロ=110円60銭近辺に円が下落した。ユーロ圏財務相会合が金融安定網、EFSF(欧州金融安定基金)とESM(欧州安定メカニズム)の合計融資能力を5000億ユーロから7000億ユーロへ拡充することを決定したこと、スペイン政府が2012年予算の下で省庁歳出を16.9%削減するとの報道などを受けて、ユーロ買い・円売りが優勢になった。終盤は1ユーロ=110円50銭~60銭近辺だった。
この流れを受けて週初4月2日の東京市場では概ね1ユーロ=110円50銭台~111円10銭台で推移した。3月日銀短観で大企業製造業DIはマイナス4となり前回(12月)と変わらず、6月予測はマイナス3となった。市場予想を下回ったことでユーロ買い・円売り方向に傾く場面もあったが、反応は限定的だった。円売り一巡後はモミ合う展開となり終盤は1ユーロ=110円80銭近辺だった。2日の海外市場では1ユーロ=108円90銭台に円が上昇する場面があった。ユーロ圏3月製造業PMI改定値は47.7で速報値と同じだったが、ユーロ圏2月失業率が10.8%となり1月に比べて0.1ポイント上昇したため、リスク回避のユーロ売り・円買いが優勢になった。その後はユーロ買い戻しがやや優勢になったが、終盤は1ユーロ=109円30銭近辺だった。
3日の東京市場では1ユーロ=108円70銭台に円が上昇する場面があった。3月マネタリーベースが前年同月比0.2%減少と3年7カ月ぶりの減少に転じたことなどでユーロ売り・円買いが優勢になった。その後はユーロ買い戻しが優勢になり終盤は1ユーロ=109円40銭台だった。3日の海外市場では概ね1ユーロ=109円30銭近辺~70銭近辺で推移した。4日のECB(欧州中央銀行)理事会を控えて様子見ムードを強めた。終盤は1ユーロ=109円50銭~60銭近辺だった。
4日の東京市場では概ね1ユーロ=108円90銭台~109円60銭台で推移した。豪2月貿易収支が赤字となったことを受けてユーロ売り・円買いが優勢になった。終盤は1ユーロ=109円00銭台だった。4日の海外市場では1ユーロ=107円90銭台に円が上昇した。スペインの国債入札が低調だったため国債利回りが上昇し、リスク回避のユーロ売り・円買いが優勢になった。ECB理事会では政策金利を1.0%で据え置いたが、ドラギECB総裁がユーロ圏景気の下振れリスクに言及したこともユーロ売りにつながった。その後はユーロがやや買い戻されて、終盤は1ユーロ=108円30銭~40銭近辺だった。
5日の東京市場では概ね1ユーロ=108円00銭近辺~30銭近辺で推移した。リスク回避のユーロ売りが一巡してモミ合う展開だった。終盤は1ユーロ=108円10銭近辺だった。5日の海外市場では1ユーロ=106円90銭台に円が上昇した。スペインやイタリアの国債利回りが上昇したためリスク回避のユーロ売り・円買いが優勢になった。その後はユーロ買い戻しがやや優勢となり、終盤は1ユーロ=107円60銭近辺だった。
6日の東京市場では概ね1ユーロ=107円30銭近辺~70銭近辺で推移した。米3月雇用統計を控えていたうえに、イースター(復活祭)休暇で海外勢の参加が少なく小動きだった。終盤は1ユーロ=107円60銭台だった。6日の海外市場では1ユーロ=106円50銭近辺に円が上昇した。米3月雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比12.0万人増加にとどまり、2月改定値に比べて大幅に悪化して市場予想も大幅に下回った。このため追加緩和観測が台頭してドル売り・円買いが優勢になり、この流れが波及してユーロ・円相場でも円買いが優勢になった。その後はモミ合う展開となり終盤は1ユーロ=106円80銭~90銭近辺だった。
ユーロ・円相場に関しては、ギリシャに対する金融支援の決定、金融安定網(EFSFとESM)の規模拡充などで、債務危機問題に対する警戒感が後退していた。しかし、スペインの国債入札で調達額が目標の下限にとどまり、スペイン国債利回りが急上昇したことを受けて、債務危機不安が再燃した形となった。さらに、ユーロ圏2月失業率が1月に比べて上昇したことで景気減速に対する警戒感も強まり、リスク回避のユーロ売り・円買いが優勢になった。
引き続きユーロ圏の景気動向、スペインの国債利回り動向、そして日米欧の金融政策に対する思惑が焦点となるが、当面は9日~10日の日銀金融政策決定会合が注目される。今回は現状維持、次回会合(4月27日)での追加緩和というシナリオが優勢のようだが、基調としてのユーロ高・円安の地合いもやや微妙になってきただけに、現状維持であれば円高方向に傾く可能性もあるだろう。
注目スケジュールとしては、9日の日本2月経常収支、中国3月CPI、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の講演、9日~10日の日銀金融政策決定会合、10日の中国3月貿易統計、13日の中国第1四半期GDP、18日のユーロ圏2月経常収支、19日の日本3月貿易統計、20日のG20財務相・中央銀行総裁会議、24日~25日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、27日の日銀金融政策決定会合および4月展望リポート(経済・物価情勢の展望)公表などがあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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