【外国為替市場を検証:ユーロ・円相場】週末16日の海外市場は1ユーロ=109円80銭台

2012年3月17日 17:56

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【外国為替市場フラッシュ:3月12日~16日のユーロ・円相場】

■ユーロ高・円安の地合い回復

  3月12日~16日の週のユーロ・円相場は、概ね1ユーロ=107円50銭台~109円80銭台のレンジで推移した。ギリシャ問題に対する警戒感が後退してユーロ買い・円売りが優勢だった。週後半になると1ユーロ=109円台に円が下落し、全体としてユーロ高・円安の地合いを回復した1週間だった。週末16日の海外市場で終盤は1ユーロ=109円90銭近辺だった。

  ユーロ・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末9日の海外市場では、概ね1ユーロ=107円80銭台~108円20銭台で推移した。ギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)が回避されたとして、ユーロ買い・円売りがやや優勢だった。ただし、ユーロ売り・ドル買いの流れが強まり、ユーロ・円相場は小動きだった。ISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)は、ギリシャ債務交換がCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)決済が発生するクレジット・イベント(信用事由)に該当するとの見解を発表したが、市場の反応は限定的だった。終盤は1ユーロ=108円10銭~20銭近辺だった。

  この流れを受けて週初12日の東京市場では、概ね1ドル=107円50銭台~108円20銭台で推移した。ユーロ売り・円買いがやや優勢だった。特に目立った材料は見当たらないが、ISDAが、ギリシャ債務交換がCDS決済のクレジット・イベントに該当するとしたことに対する警戒感などが、リスク回避の動きにつながった。終盤は1ユーロ=107円80銭台だった。12日の海外市場では、概ね1ユーロ=107円60銭台~108円20銭台で推移した。ギリシャの民間債務交換手続き完了が安心感につながり、東京市場に比べるとユーロ買い・円売りがやや優勢になった。終盤は1ユーロ=108円20銭近辺だった。

  13日の東京市場では、概ね1ユーロ=107円70銭台~108円60銭台で推移した。日銀金融政策決定会合に対する思惑で午前はユーロ買い・円売りがやや優勢だったが、午後2時過ぎに日銀金融政策決定会合で追加金融緩和が見送られると、1ユーロ=107円70銭台に円が上昇する場面があった。その後、白川日銀総裁が記者会見でデフレ脱却に向けた姿勢を示したため追加緩和観測が強まり、再びユーロ買い・円売りが優勢となった。終盤は1ユーロ=108円40銭台だった。13日の海外市場では、序盤に1ユーロ=108円70銭台に円が下落する場面があった。独3月ZEW景況感期待指数が市場予想以上に上昇したことを受けてユーロ買いが優勢になった。その後ポジション調整などで1ユーロ=107円90銭台に円が上昇する場面もあったが、再びユーロ買いが優勢となって終盤は1ユーロ=108円50銭近辺だった。

  14日の東京市場では、概ね1ユーロ=108円40銭近辺~80銭近辺で推移した。やや手掛かり材料難となり、小幅レンジでモミ合う展開だった。終盤は1ユーロ=108円50銭~60銭近辺だった。14日の海外市場では、1ユーロ=109円30銭台に円が下落する場面があった。ドル買い・円売りの流れが波及してユーロ買い・円売りが優勢だった。終盤は1ユーロ=109円10銭~20銭近辺だった。

  15日の東京市場では、1ユーロ=109円60銭近辺に円が下落する場面があった。その後はユーロ買いの動きが一巡し、1ユーロ=109円台半ばでモミ合う展開となった。終盤は1ユーロ=109円20銭台だった。15日の海外市場では、ポジション調整などで1ユーロ=108円60銭近辺に円が上昇する場面があったが、その後はユーロ買いが優勢となった。IMF(国際通貨基金)がギリシャ向け280億ユーロ規模の融資を正式承認したことを好感した。終盤は1ユーロ=109円20銭~30銭近辺だった。

  16日の東京市場では、概ね1ユーロ=108円90銭台~109円30銭台で推移した。やや手掛かり材料難となり小幅レンジでモミ合う展開だった。終盤は1ユーロ=109円20銭台だった。16日の海外市場では、ユーロ買い・ドル売りの流れでユーロ買い・円売りが優勢になり、1ユーロ=109円90銭台に円が下落する場面があった。終盤も1ユーロ=109円90銭近辺だった。

  ユーロ圏債務危機問題に関する今週の動きを整理すると、12日にはギリシャ政府が、民間投資家が保有するギリシャ国債の債券交換手続を終了したと発表した。交換後の取引では10年物の利回りが19%となり、交換前の30%超に比べると低下したが、ポルトガルの10年物の14%との比較では依然として高水準だった。13日のユーロ圏財務相会合では、ギリシャに対する総額1300億ユーロ規模の第2次金融支援開始を決定(ユーロ圏財務相会合のユンケル議長が14日の声明で正式承認したと発表)した。またスペインに対して12年中の追加的な財政赤字削減策を求めることで合意した。15日には、IMF(国際通貨基金)がギリシャ向け280億ユーロ規模の融資を正式承認した。このため20日の145億ユーロの国債償還をクリアして、ギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)は回避されることになった。

  なお16日には、ESM(欧州安定メカニズム)とEFSF(欧州金融安定化基金)の合計融資能力を、現行の5000億ユーロから7000億ユーロ規模に拡大する可能性が報道されているが、決定には不透明感が強いとの見方が優勢のようだ。

  リスク回避の動きが後退したため、今後はユーロ圏の景気動向やECB(欧州中央銀行)の金融政策などが焦点となりそうだ。またギリシャ問題について一旦は市場の関心が薄れた状況だが、ユーロ圏債務危機問題が根本的に解決したわけではなく、スペインやポルトガルが次のターゲットになる可能性も懸念されているだけに注意は必要だろう。

  当面の注目スケジュールとしては、19日のユーロ圏1月経常収支、20日のギリシャ145億ユーロ国債償還期限、20日と22日のバーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の講演、21日~22日のECB理事会(金利発表なし)、22日の日本2月貿易統計、ユーロ圏3月総合・製造業・サービス部門PMI速報値などがあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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