新年相場の風向きを強気投資判断銘柄で占う=浅妻昭治

2012年1月6日 15:51

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

2012年相場が始まった。年が改まって相場の景色が変わってくれるのか、スタート・ダッシュに期待したいところである。兎に角、昨年は散々であった。日経平均株価は、年間下落率が17%に達して、1982年以来、29年ぶりの安値で大納会となった。

2012年相場が始まった。年が改まって相場の景色が変わってくれるのか、スタート・ダッシュに期待したいところである。兎に角、昨年は散々であった。日経平均株価は、年間下落率が17%に達して、1982年以来、29年ぶりの安値で大納会となった。[写真拡大]

【浅妻昭治(株式評論家・日本インタビュ新聞社記者)のマーケット・センサー】

■「曲がり屋といわれたころから当たり出す」か!?

  2012年相場が始まった。年が改まって相場の景色が変わってくれるのか、スタート・ダッシュに期待したいところである。兎に角、昨年は散々であった。日経平均株価は、年間下落率が17%に達して、1982年以来、29年ぶりの安値で大納会となった。

  1982年は、不動産バブルが起こる前で、これではっきり平成不況は、「失われた10年」どころではなく、「失われた30年」か、それ以上の及ぶ可能性があることがほぼ確定した。大納会の東証第1部の売買代金も、14営業日連続の1兆円割れで、11月20日からの前場取引時間の30分間の延長も、徒労に終わった。

  当然、年間の投資パフォーマンスは、投資家個々の自らの投資パフォーマンスも含めて「曲がり屋」のウエートが高かったはずである。この「当たり屋、曲がり屋」の判定で、まっさきに「曲がり屋」のイエローカードを突き付けられそうなのが、日本経済新聞が、新年1月3日付けで掲載する恒例の経営者40人に聞く有望銘柄ランキングである。トップの票数を集めたのがコマツ <6301> だったが、年間パフォーマンスは、マイナス26%と日経平均株価に対してアンダー・パフォームしてしまったからだ。

  しかも、そのコマツを今年も同有望銘柄ランキングのトップにランクしているのである。東日本大震災の復興需要や新興国のインフラ整備需要を買い材料に経営者の票を集めたようだが、前年実績もあり、掲げたイエローカードを下げていいものどうか迷うことになる。

  兜町では「曲がり屋といわれたころから当たり出す」という相場格言がある。前句には「当たり屋といわれたことから曲がり出す」と断り書があって、株式市場の流動的な栄枯盛衰を表しているが、昨年の「曲がり屋」が「当たり屋」に一変するか、注目されるところである。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)

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