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【外国為替市場展望:ドル・円相場】モミ合いレンジは、ややドル高・円安方向へ
【外国為替市場フューチャー:10月17日~21日の週・ドル・円相場】
■膠着感強い展開だが、ややドル高・円安水準にシフトの可能性
来週(10月17日~21日)のドル・円相場については、引き続き膠着感の強い展開に変化はなく、概ね1ドル=76円台~77円台の小幅レンジでの推移が想定される。ただし、ユーロ危機拡大に対する過度な警戒感が後退しているだけに、米主要企業の7~9月期業績などで景気見通しに対する警戒感も後退すれば、ドル買い戻しの動きが強まり、モミ合いレンジがややドル高・円安方向にシフトする可能性があるだろう。
前週(10月10日~14日)のドル・円相場(10日の東京市場は休場)は、概ね1ドル=76円台後半~77円台前半の小幅レンジで推移した。ユーロ圏の金融システム不安後退などでユーロが買い戻されたが、ドル・円相場への影響は限定的で、依然として動意に乏しく膠着感の強い展開だった。しかし前週末14日の海外市場では、1ドル=77円40銭台まで円が下落する場面があった。ユーロ圏のソブリンリスクや金融システムに対する警戒感が後退したことに加えて、米9月小売売上高が前月比1.1%増加となり市場予想を上回ったことを好感し、リスク回避の動きが後退してドル買い戻しが優勢となった。また「日本政府が来週にも新たな円高対策を発表する」との一部報道も円売りにつながった。終盤は1ドル=77円20銭~30銭近辺だった。
ドル・円相場では、リスク回避のドル売り・円買い圧力、量的緩和策第3弾(QE3)に対する思惑、円売り市場介入への警戒感などが交錯する状況が続いている。ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念、南欧諸国へのソブリンリスク拡大懸念、ユーロ圏の金融システム不安、世界的なリセッション(景気後退)に対する警戒感が強い状況にも変化はない。そして重要イベントを通過しても、結果的には大きな動きが見られないパターンが続いているだけに、基本的には膠着感の強い展開だろう。
ただしリスク回避の動きが後退して、モミ合いレンジをややドル高・円安水準にシフトする兆しも見え始めただけに、米国の主要経済統計や、来週から本格化する米主要企業の7~9月期決算発表で、リセッションに対する過度な警戒感が和らげば、ドル買い戻しの動きが強まる可能性があるだろう。14日~15日のG20財務相・中央銀行総裁会議、18日のバーナンキ米FRB議長の講演、19日の米地区連銀経済報告(ベージュブック)、20日の米9月景気先行指数(コンファレンス・ボード)、米10月フィラデルフィア地区連銀業況指数、23日のEU首脳会議なども注目材料だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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