【株式市況を検証】27日以降の反発で週間ベースでは2週ぶりに上昇

2011年10月1日 16:39

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【株式市場フラッシュ:9月26日~30日の週の日本株式市場】

■週初26日は日経平均株価・TOPIXともに年初来安値更新

  9月26日~30日の週の日本株式市場では、日経平均株価(225種)、TOPIXともに、週初26日に年初来安値を更新したが、27日以降の反発によって週間ベースでは2週ぶりの上昇となった。

  ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念やユーロ圏の金融システム不安が収束せず、主要経済指標には強弱感が交錯して世界的なリセッション(景気後退)に対する警戒感が強く、引き続き海外要因に神経質な展開だった。

  ソブリンリスクに関する動きを見ると26日には、独財務次官の「10月3日の次回ユーロ圏財務相会合までにギリシャへの第6次融資が決定されるとは予想していない」との発言が警戒されたが、一方ではビニスマギECB(欧州中央銀行)専務理事がEFSF(欧州金融安定基金)の機能拡充に前向きな姿勢を示した。27日にはギリシャ議会が不動産税の導入を可決した。しかし、ユーロ加盟各国がギリシャ国債を保有する民間金融機関に対して負担増を求めているとの報道が警戒された。29日にはドイツ連邦議会がEFSFの機能拡充に関する法案を可決した。ただし市場は可決を予想していたうえに、EFSFの機能拡充にはユーロ加盟国の全会一致の同意が必要となるため、各国での採決が終了する10月中旬までは安心できないとの見方が広がった。さらに今回の拡充案が各国で承認されても、債務国救済には規模的に不十分という見方が優勢だけに、警戒感を引きずる可能性が指摘されている。

  またギリシャに対する次回融資問題は、EU(欧州連合)、ECB(欧州中央銀行)、IMF(国際通貨基金)のトロイカ合同調査団によるギリシャ査定が行なわれ、その報告書に基づいてユーロ圏財務相会合で決定される予定だが、当初の10月上旬というスケジュールが遅れる模様であり、不透明感が増している。

  米国の主要経済統計を見ると26日には、米8月新築一戸建て住宅販売が前月比2.3%減少して6カ月ぶりの低水準だった。27日には、米7月S&Pケース・シラー住宅価格指数が市場予想ほど下落しなかった。米9月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)は市場予想を下回ったが、8月に比べて小幅に改善した。28日には、米8月耐久財受注が前月比0.1%減少して市場予想を下回った。29日には、米4~6月期実質GDP(国内総生産)確定値が0.3ポイント上方修正され、米新規失業保険申請件数が39万1000件と市場予想以上に改善した。30日には、米8月個人所得が前月比0.1%減少で市場予想を下回り、個人消費支出が前月比0.2%増で7月の0.7%増から鈍化した。米9月シカゴ地区購買部協会景気指数は60.4に改善して市場予想も上回った。米9月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は59.4となり速報値の57.8から上方修正された。

  ドル・円相場は、1ドル=76円20銭近辺に円が上昇する場面や、1ドル=77円00銭台に円が下落する場面もあったが、概ね1ドル=76円台半ば~後半で推移した。ユーロ・円相場は、週初26日に1ユーロ=101円90銭台まで円が上昇する場面もあったが、その後は概ね1ユーロ=103円台~104円台で推移した。いずれも円の高止まり状況が続いており、日本株式市場の下押し要因となった。なお30日の海外市場では、ドル・円相場が1ドル=77円10銭台まで下落した。

  テクニカル面で見ると、日経平均株価(30日時点)の移動平均線に対する乖離率は25日移動平均線に対してマイナス0.33%、75日移動平均線に対してマイナス6.43%、200日移動平均線に対してマイナス10.78%となった。いずれもマイナス乖離を縮小したが、25日移動平均線が上値抵抗線として意識される形になっている。なお東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は30日時点で119.5%となっている。

  日経平均株価の終値ベースで騰落状況を見ると、週初26日は前週末(22日)比186円13銭(2.17%)安で大幅続落、27日は前日比235円82銭(2.82%)高で3営業日ぶり大幅反発、28日は前日比5円70銭(0.07%)高で小幅続伸、29日は前日比85円58銭(0.99%)高で3営業日続伸、30日は前日比94銭(0.01%)安で4営業日ぶり反落した。日中値幅は26日が196円96銭、27日が130円90銭、28日が69円69銭、29日が204円72銭、30日が102円38銭だった。

  日経平均株価の週末30日の終値は8700円29銭で、前週末22日の終値8560円26銭に比べて140円03銭(1.64%)上昇した。26日の終値8374円13銭は、14日終値8518円57銭を割り込んで年初来安値を更新したが、週間ベースで見れば2週ぶりの上昇だった。取引時間中ベースの週間高値は30日の8756円00銭、週間安値は26日の8359円70銭で、1週間の取引時間中の値幅は396円30銭だった。また月間ベースで見ると、9月末(30日)終値8700円29銭は、8月末(31日)終値8955円20銭に比べて254円91銭(2.85%)下落し、2カ月連続の下落となった。

  TOPIXの週間騰落状況を見ると、週末30日の終値は761.17ポイントとなり、前週末22日の終値744.54ポイントに比べて16.63ポイント(2.24%)上昇した。26日の終値728.85ポイントは、6日の終値741.20ポイントを割り込んで年初来安値を更新したが、週間ベースで見れば2週ぶりの上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は30日の765.89ポイント、週間安値は26日の727.33ポイントだった。月間ベースで見ると、9月末(30日)の終値761.17ポイントは、8月末(31日)の終値770.60に比べて9.43ポイント(1.22%)下落し、3カ月連続の下落となった。週末30日時点の終値ベースでのNT倍率は11.43倍となり、前週末22日時点の11.50倍に対して0.07ポイント低下した。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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