高田馬場駅東口の再開発、中央日本土地と日鉄興和不動産を事業協力者に

2025年6月28日 08:32

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高田馬場駅東口の再開発区域(日鉄興和不動産発表資料より)

高田馬場駅東口の再開発区域(日鉄興和不動産発表資料より)[写真拡大]

 東京都新宿区の高田馬場駅東口(新宿区高田馬場)で再開発を検討している高田馬場駅東口地区市街地再開発準備組合は、総会で事業協力者に中央日本土地建物と日鉄興和不動産を選び、事業協力に関する基本協定書を結んだ。今後、両社の協力を得ながら、駅前のにぎわいに貢献する再開発計画を練る。

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 計画地はJR山手線や西武鉄道新宿線、東京メトロ東西線が乗り入れる高田馬場駅東口の約1.7ヘクタール。駅舎、駅前広場と戸塚第二小学校間のつつじ通りと狭い路地沿いに老朽化したビルが建ち並び、さまざまな店舗やクリニックが入っている。低価格で人気の飲食店や童心に戻って遊べるレトロスポットもある。

 具体的な計画は今後詰めていくことになるが、地権者らで構成する準備組合は広場など公共空間の確保や建物の更新による防災性の向上を図ると同時に、駅前ににぎわいをもたらす施設整備を検討し、魅力ある地域に生まれ変えるとしている。ただ今後のスケジュールについては、決まっていない。

 高田馬場駅周辺には、早稲田大学や学習院大学、予備校、専門学校などが集まり、御茶ノ水と並ぶ都内有数の学生街が形成されているほか、在日ミャンマー人が多数居住し、「リトル・ヤンゴン」と呼ばれるミャンマー人コミュニティがある。

 しかし西武新宿線沿いの西武鉄道所有地に、戦時中から終戦直後に不法に建てられた約10の建物があり、そこに入った飲食店などが既得権益で最近まで営業していた。この飲食街は長く、高田馬場駅前を象徴する風景になっていたが、不法占拠であるとともに、老朽化が著しいこともあって、6月から西武鉄道が解体工事に入っている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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