セブンイレブンに年末年始休業を嘆願、コンビニ加盟店団体

2019年12月26日 17:33

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 コンビニエンスストアの店主らで組織するコンビニ加盟店ユニオンの酒井孝典執行委員長らは24日、東京都内のセブン-イレブン・ジャパンを訪ね、年末年始の休業を求める嘆願書を手渡した。この時期の従業員確保が困難で、コンビニ店主による対応が限界に来ていると訴えている。

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 嘆願書は年末年始に来店客が少なくなる店舗が多く、特に早朝の来店客にその傾向が強いと主張。この時期の従業員確保が非常に難しく、採算を度外視した割増賃金で従業員を確保したり、店主が長時間の過重労働をしたりして対応していることを挙げ、最も来店客が少ない時期に24時間営業を強いるのは問題と訴えている。

 さらに、セブン-イレブンと同じセブン&アイグループのイトーヨーカ堂の1割、ヨークマートの約半数の店舗が元日休業を実施することを取り上げ、補充人員のいない零細小売店であるコンビニ加盟店にも、年末年始の営業時間を選択できるようにしてほしいとしている。

 嘆願書提出のあと、酒井委員長らは都内の衆議院第二議員会館で記者会見し、「われわれは契約書に基づいて働いているが、命より重い契約者はない。セブン-イレブンなどコンビニ大手は加盟店に向き合っていないのではないか」と批判した。嘆願書に対し、セブン-イレブン側から明確な回答はなかったという。

 コンビニの24時間営業を巡る問題では、経済産業省の有識者会議が営業時間や休日について、店舗の事情に応じて柔軟に認めるよう求める提言が出ている。

 コンビニ大手では、セブン-イレブンが首都圏の直営店、ローソンが全国の加盟店で年末年始の休業実験を進める計画。ファミリーマートは本部が一部店舗の運営を代行することにしている。これに対し、酒井委員長は会見で「もっとスピード感を持って対応してほしい」と述べた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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