中国ロボタクシーのPony.aiとUber、欧州5都市にロボタクシー2000台超を展開へ―ザグレブから提携拡大

2026年8月17日 11:43

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記事提供元:Tech Times

(Pony.ai)

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自動運転技術を開発する中国の小馬智行(Pony.ai)と米配車大手Uberは2026年8月14日、欧州における提携を拡大し、ザグレブを含む5都市で2000台を超えるロボタクシーの展開を目指すと発表した。現在サービスを提供しているクロアチアのザグレブに加え、欧州の4都市へ進出する計画で、対象都市や導入時期は今後段階的に公表する。中東での展開も提携に含まれるが、具体的な地域や台数は明らかにされていない。

■ザグレブでの商用化から欧州5都市へ

Pony.ai、Uber、クロアチアのモビリティ企業Verneは2026年3月、ザグレブで商用ロボタクシーサービスを始めるための提携を発表した。サービスは同年4月8日に開始され、利用者はVerneのアプリから乗車を予約し、料金を支払うことができる。Uberアプリへの統合も予定されている。

運行時間は毎日午前7時から午後9時までで、当初のサービスエリアはザグレブ空港を含む約90平方キロメートルだ。Pony.aiは欧州初の商用ロボタクシーサービスと位置づけている。

3社の分担では、Pony.aiがレベル4の自動運転技術を提供し、Verneが車両を保有して日々の運行を担う。Uberは予約、決済、顧客対応などを担う配車プラットフォームを提供する。

今回の提携拡大では、ザグレブに加えて欧州の4都市へ進出し、欧州全体で2000台を超えるPony.aiのロボタクシーを展開する計画だ。日々の運行は、各市場で選定する現地のフリート事業者が担当する可能性がある。車両の資金調達や所有主体も市場ごとに異なるとしている。

■中国で達成した都市単位のユニットエコノミクス

Pony.aiは2026年3月に公表した2025年第4四半期決算で、広州と深圳において、ロボタクシーのユニットエコノミクスが継続的に損益分岐点へ到達したと発表した。広州では2025年11月に達成し、深圳でも第7世代ロボタクシーの投入から4カ月以内に到達したとしている。

ユニットエコノミクスは、車両やサービスなど一定の単位ごとに収益性を捉える指標である。今回の数値はPony.aiが独自の基準に基づいて示した都市単位の指標であり、会社全体の営業損益とは区別する必要がある。

深圳では、記録上のピーク日に第7世代車両1台当たりの純売上高が394人民元となり、1台当たり25件の注文を受けたと同社は説明している。

2025年第4四半期のロボタクシー事業の売上高は前年同期比160%増となり、運賃を得るサービスからの売上高は500%以上増加した。同社は同四半期に初のGAAPベースの四半期純利益を計上したが、これには戦略的株式投資や売買目的有価証券に関する利益が寄与している。

2025年末時点の現金、現金同等物、短期投資および長期投資は約15億1000万ドルだった。2026年3月時点でロボタクシーの保有台数は1400台を超えており、同社は2026年末までに3000台超へ増やし、世界20都市以上に展開する目標を掲げている。

Pony.aiのジェームズ・ペンCEOは決算説明会で、ユニットエコノミクスの損益分岐点到達について、同社だけでなく業界全体にとって大きな成果だとの認識を示した。もっとも、新たに進出する欧州各都市で同様の採算性を確保できるかは、運賃設定、需要、車両稼働率、現地の運行費用などに左右される。

■技術、配車基盤、運行を分担する展開モデル

Pony.aiとUberが採用する共同展開モデルは、自動運転技術、配車プラットフォーム、日々のフリート運行という3つの機能を、複数の事業者で分担するものだ。

Pony.aiはレベル4の自動運転システムに加え、中国での運用を通じて得た乗車体験や運行面の知見を提供する。Uberは予約、決済、顧客対応を含む配車プラットフォームを提供し、各市場の現地事業者が車両管理や日常的な運行を担う。

Pony.aiによると、2026年に追加するロボタクシーの半数近くはパートナーから資金提供を受ける計画だ。すべての車両をPony.ai自身が保有するのではなく、地域の事業者と投資負担を分けることで、複数市場への展開を進める狙いがある。

ペンCEOは、Pony.aiの自動運転技術と運用ノウハウをUberのモビリティ基盤や市場への到達力と組み合わせ、欧州などで持続的な商用運行を構築する考えを示した。

Uberで自動運転モビリティ・デリバリー部門のグローバル責任者を務めるサーフラズ・マレディア氏は、自動運転モビリティの次の段階について、個別のサービス開始から、繰り返し展開できる商業規模へ移行することだと述べている。

■第7世代ロボタクシー「Gen-7」の構成

ザグレブでは、BAIC傘下のARCFOXが展開するAlpha T5をベースに、Pony.aiの第7世代自動運転システムを搭載した車両が使われている。同じ世代のシステムは、2025年11月から北京、広州、深圳でも商用運行に投入された。

Gen-7は6種類、計34基のセンサーを搭載する。内訳はLiDARが9基、カメラが14基、ミリ波レーダーが4基、マイクが4基、水検知センサーが2基、衝突センサーが1基だ。

9基のLiDARのうち4基には、Hesaiの長距離LiDAR「AT128」が採用されている。Hesai公表の代表的な仕様では、AT128は水平120度の視野を持ち、反射率などの条件に応じて約200メートル先の車両や歩行者を検知できる。毎秒の点群出力は約153万点だ。

Pony.aiによると、Gen-7の自動運転キットは前世代と比べて部品表コストを70%削減した。車載向け部品で構成し、最大60万キロメートルの使用を想定して設計したという。2025年10月下旬までに、Gen-7車両による公道試験は累計350万キロメートルを超えたとしている。

車両には20を超える冗長化機構と1000を超える監視項目を設け、緊急時に遠隔支援センターへ接続する物理的なSOSボタンも備える。これらの仕様値や試験実績はPony.aiおよび部品メーカーの発表に基づく。

■Uberは地域ごとに異なる自動運転企業と提携

Uberは、自社で単一の自動運転システムを開発するのではなく、地域ごとに複数の自動運転技術企業や運行事業者と提携する戦略を進めている。利用者との接点となる予約や決済には、共通してUberのアプリを使う構想だ。

欧州では、英国のWayveとロンドンでの自動運転配車サービスに向けた取り組みを進めているほか、WeRideとはスペインのマドリードなどで提携している。

日本ではUber Japanが2026年8月、同年後半に東京で予定するロボタクシーの試験運行について、日の丸交通と運行パートナーシップ契約を結んだと発表した。この取り組みはPony.aiとの提携ではなく、Wayveの自動運転技術を搭載した日産リーフを使用する別のプロジェクトである。初期段階では日の丸交通の乗務員がセーフティドライバーとして同乗する計画だ。

Pony.aiとの提携については、中東での展開も計画に含まれる。ただし、欧州で展開するとした2000台超とは別に記載されており、中東の対象地域、台数、開始時期は公表されていない。

■欧州展開ではデータ処理の開示も焦点に

ロボタクシーは、車両の位置や走行記録に加え、カメラ、LiDAR、レーダーなど周囲を認識するセンサーから大量のデータを生成する。一方、すべてのデータが保存されるとは限らず、どの事業者がどの情報を収集、保存、利用、共有するかは、システム構成や各社の契約、プライバシーポリシーによって異なる。

EU域内の個人データ処理には一般データ保護規則(GDPR)が適用される。サービス事業者には、処理の目的や法的根拠、保存期間、データの受領者、域外移転の有無などについて、利用者へ適切に情報を提供することが求められる。

中国の国家情報法第7条は、組織と国民に対して、法に基づき国家情報活動を支持、援助、協力するよう定めている。一方、この条文だけから、欧州で生成された乗車データが中国当局へ提供される、あるいはGDPRが一律に無効になると結論づけることはできない。実際の評価には、データがどこで保存・処理され、どの法人が管理し、第三国へ移転されるのかを確認する必要がある。

中国が2026年に公表した自動車データ越境移転の安全指針は、主として中国国内で収集・生成された自動車データを国外へ提供する場合の手続きや安全要件を定めたものだ。このため、欧州で取得したデータに同指針がそのまま適用されるとは限らない。

今後の各都市での認可にあたっては、自動運転の安全性だけでなく、データの管理主体、保存場所、第三国への移転、外部監査の有無などについても、事業者がどこまで具体的に開示するかが注目される。

■2000台超の計画を左右する各都市の認可

2000台を超える配備は、実証実験ではなく複数都市で商用サービスを展開することを視野に入れた計画である。ただし、発表時点で実際に商用サービスを提供している欧州の都市はザグレブのみだ。

追加する4都市の名称、都市別の配備台数、導入時期、使用車種は公表されていない。各都市で道路交通や旅客運送に関する認可を取得し、現地の運行事業者や車両基地、保守体制を整える必要がある。

ザグレブで採用した役割分担を他都市でも再現できるか、そして中国で示した都市単位のユニットエコノミクスを異なる運賃、規制、需要構造を持つ欧州市場で確立できるかが、計画の進展を測るポイントになる。

■注目ポイントQ&A

●Pony.aiとUberのロボタクシーは欧州のどの都市に展開されますか?

クロアチアのザグレブに加え、欧州の4都市への展開が計画されています。2026年8月14日の発表時点では、追加都市の名称や導入時期は公表されていません。

●2000台には中東向けの車両も含まれますか?

公式発表では、2000台超は欧州5都市への配備計画として示されています。中東での展開も提携に含まれますが、対象地域や台数、時期は明らかにされていません。

●Pony.aiのロボタクシー事業は黒字ですか?

Pony.aiは広州と深圳で都市単位のユニットエコノミクスが損益分岐点に到達したと発表しています。これは会社全体の営業利益や、欧州各都市での採算性を示すものではありません。同社は2025年第4四半期にGAAPベースで初の四半期純利益を計上しましたが、戦略的株式投資などに関する利益も寄与しています。

●欧州で取得された乗車データにはどの法律が適用されますか?

EU域内での個人データ処理にはGDPRが適用されます。中国法との関係を含む具体的な評価には、データの管理主体、保存場所、利用目的、第三国への移転の有無を確認する必要があります。

●Gen-7ロボタクシーの特徴は何ですか?

6種類、計34基のセンサーを搭載し、LiDAR、カメラ、ミリ波レーダーなどを組み合わせて周囲を認識します。Pony.aiによると、自動運転キットの部品表コストを前世代から70%削減しています。

元記事: Pony.ai Proves Robotaxi Profit, Then Deploys 2,000 Robotaxis Across Europe

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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