【注目銘柄】AKIBAホールディングス、前期過去最高益、メモリ市場拡大と価格上昇が追い風

2026年6月4日 08:41

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

■メモリ半導体は前年比3.5倍の8039億ドル、価格上昇も業績押し上げ要因に

 AKIBAホールディングス<6840>(東証スタンダード)は、前日3日に78円安の1018円と急反落して引け、東証スタンダード市場の値下がり率ランキング第9位となった。同社株は、今年5月21日から3営業日連続でストップ高し、年初来高値1469円まで急伸したが、株価急騰とともに信用買い残も積み上がり、現在はその整理途上にある。加えて、今2027年3月期業績が、不確定要素が多く合理的に算定することが困難として未定とされたことも響き、ポジション調整の売り物が再燃した。

 ただ、取引時間中の安値997円からは小戻して引けており、6月2日に主要半導体メーカーが加盟する世界半導体市場統計(WSTS)が発表した2026年の世界半導体市場予測で、市場規模が前年比89.9%増の1兆5112億ドル(約241兆円)になると上方修正され、初の1兆ドル市場となる見通しを手掛かりに、下値買いも交錯した。株式需給面でも、信用買い残の整理進捗次第で株価が再騰するとの期待を高めている。

■世界半導体市場は初の1兆ドルへ、メモリ半導体は前年比3.5倍に拡大

 WSTSは、昨年12月時点では2026年の世界半導体市場を前年比22.5%増の9754億ドルと予測していた。しかし、AI(人工知能)の普及により、データセンター向けなどの需要が急増していることから予測を上方修正し、前年比89.9%増と増加率を拡大、初の1兆ドル市場になると見込んだ。種類別では、とくに記録媒体として使われ、膨大なデータを保存するメモリ半導体が前年比3.5倍の8039億ドルと予測されている。需要ひっ迫を背景に価格も高騰しており、メモリ半導体の今年1月~3月期の平均販売単価は、前四半期の2025年10月~12月期比で2倍以上に急伸したもようである。

 AKIBAHDは、パソコン、サーバー、ワークステーション用に幅広くメモリモジュールを生産しており、市場規模拡大と価格上昇が業績を押し上げる展開が有力となる。

■2027年3月期業績は未定、前期は2度の上方修正で過去最高益を更新

 ただ、今2027年3月期業績は、メモリ市場の需給動向や地政学リスクに伴うコスト増、為替の影響など不確定な要素を慎重に見極める必要があるとして未定とし、合理的な算定が可能となった段階で公表するとしている。

 半導体メモリの需給ひっ迫や価格上昇に対する同社の業績感応度は大きく、前2026年3月期業績は、今年2月と5月に相次いで2度上方修正された。売上高は267億8200万円(前々期比46.6%増)、営業利益は12億9000万円(同80.2%増)、経常利益は13億7200万円(同2.07倍)、純利益は8億8300万円(同7.8倍)とV字回復し、純利益は2023年3月期の過去最高益(7億200万円)を3期ぶりに更新した。今期も再現期待を高めよう。

■実績PERは11倍台と割安、信用買い残の整理進捗とともに再発進期待

 株価は、今年2月の前期業績の1回目の上方修正で648円と上放れた。この時も信用買い残が125万株と積み上がったが、その調整が進んだ今年5月の2回目の上方修正では、2日連続してストップ高し922円と買われた。その後、メモリ大手のキオクシアホールディングス<285A>(東証プライム)の株価急騰に連れ高し、年初来高値1469円へ上値を伸ばした一方、信用買い残も102万株と再び積み上がった。

 今期業績予想は未定だが、前期実績EPS(1株利益)96.14円から算出したPERは11.4倍と割安感があり、信用買い残の整理進捗とともに再騰し、年初来高値奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

【関連記事・情報】
【株式市場特集】IPO株にリベンジ相場の兆し、66社の希少性が投資家心理を刺激(2025/12/22)
【株式市場特集】円高メリット株に再注目、出遅れ紙・パ株に掉尾の一振(2025/12/15)
【株式市場特集】金先物高騰で「ジパング」再生、産金・都市鉱山・リユース株に年末ラリーの主役(2025/12/8)
京都ヒューマノイドアソシエーションに3社が新規参画、純国産ヒューマノイドロボット開発の体制を強化(2025/12/3)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事