ホンダ、ラストマイル物流の革新を目指す新事業「Fastport」発表

2025年6月21日 18:02

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記事提供元:エコノミックニュース

新事業「Fastport」が製作する配送用の電動アシストマイクロモビリティ「Fastport eQuad」のプロトタイプ 最高時速20km/h、最大積載量295kg、航続距離約37km

新事業「Fastport」が製作する配送用の電動アシストマイクロモビリティ「Fastport eQuad」のプロトタイプ 最高時速20km/h、最大積載量295kg、航続距離約37km[写真拡大]

 ホンダは、革新的なマイクロモビリティを用いて、都市部などでのラストマイルの配送に新たなソリューションの提供を目指す新事業「Fastport(ファストポート)」を発表した。

 Fastportは、アメリカン・ホンダモーター内で新事業の創出を担う組織「Honda New Business Innovation Lab(ホンダニュービジネスイノベーションラボ)」から誕生した新たなFaaS(Fleet as a Service)事業だ。Fastportとして初の製品となる、配送用の電動アシストマイクロモビリティ「Fastport eQuad(ファストポート・イークアッド)」のプロトタイプを2025年6月25日~29日のドイツ・フランクフルトで開催される「Eurobike(ユーロバイク)」で世界初公開する。

 消費者の手元まで荷物を届ける物流の最終区間“ラストマイル”おける配送を担う、Fastport eQuadは、ライダーがペダルを漕ぐ力を原動力とし、それを電動アシストで補助する1人乗りの配送用マイクロモビリティ。複雑な交通環境や渋滞が多い都市部での物流のスピードや効率性向上を目指した。また、電動アシストの動力源として交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」(モバイルパワーパック・イー)を採用、簡単に充電済みバッテリーと交換することができ、クリーンで効率的な配送に寄与することが期待される。

 Fastport eQuadは、米国オハイオ州のHonda Performance Manufacturing Centerでの生産を計画しており、2026年夏から本格的な量産を予定する。

 Fastport eQuadは、ペダル操作を補助するペダルアシスト駆動システムを使い、滑らかで静粛性の高いゼロエミッション走行を実現する。また、回生ブレーキシステムを搭載しエネルギー効率を高め、オートブレーキホールド機能も搭載し安全性も確保している。加えて、ライダーが快適性を保ちつつ走行できるよう、UVカット加工を施したキャノピーを装備し、換気ファンや前面をしっかり覆うカバーも備える。

 現在、Fastportは2026年の量産開始に先立ち、北米・欧州の物流・配送企業と連携した実証試験を実施していて、この検証をとおして、より最終物流担当者のニーズに応えられるモビリティサービスを提供する計画だ。(編集担当:吉田恒)

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