【トヨタ・全モデル電動化】当面は全固体電池がカギ 電池生産に1.5兆円投資

2017年12月19日 15:28

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記者会見の様子。

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 トヨタ自動車は、2030年までに電池開発に1.5兆円を投資すると発表した。先に発表されているリチウムイオン電池の全固体電池だけでなく、今後、パナソニックとの協業で新製品を開発していく方針である。また電池はリユースやリサイクルなどにも開発を進めていくようだ。

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 同じくトヨタは、2025年までにエンジン車の生産を止めたい意向のようだ。EV、PHV、HV、FCVなどに統一するようで、30年にはこれら電動車の生産台数を現状の4倍の550万台にすると、豊田章男社長が発表した。そしてこれらの装置を他社に供給していくとしている。

 トヨタがいよいよ電動車、つまり何らかの形でモーター駆動をしている車両にすべて変えていく方針を明言した。これは、一足飛びにEV車に絞り込むのではなく、HVを含めてガソリンエンジンとモーター駆動の補助を受けている車両に順次変えていくとのことだ。中国の国策に対応し、またEU各国の宣言に対応することを示している。

 これまで何かと「トヨタ批判」が強かったのだが、EVシフトはコスト的には現状では合わないことも含めて、電池開発に何がしかの見通しを持ったのであろう。当面の課題は「全固体リチウムイオン電池」で完成の見通しが出たのであろう。この電池が完成すれば、航続距離を現状の日産・リーフの2倍に出来て、充電は現状の40分から数分に短縮出来る見通しだ。これでコストが下がってくるのなら、EVの実用化にめどが立ったと言える。

 しかし、問題は各国の事情があること、ガソリンエンジンの熱効率が60%を超えてくると、現状では大規模発電所での発電・配電よりも熱効率で上回り、EV車よりも燃費性能が上になるとも考えられる。HVでは数年で「エンジンで発電したほうが、結果省エネになる」ことが現実味を増してきている。それは必ずしもEV化が進行するとは限らないことを示しており、HV、PHVなどを捨て去ることはできないことを現している。

 そして最も大事なことは、EV化による失業の危険を対策出来るかだ。まだ時間はあるようなので、新たな産業にシフトできるのかも含めて、並行して開発していくことが必要である。

 AI自動運転化の推進と共に、産業構造が変化する時期に差しかかってきた。銀行がリストラをし始めてきた現実を正面から見つめなおし、自動車産業の産業構造改革を進めていかざるを得まい。

 「電池を制する者がEV化を制する」とのことだが、リサイクル事業を含めて、家庭用電池、ロボットなどの新産業をトヨタに立ち上げてもらいたいものだ。いよいよ日本がEVでも世界をリードする体制に入ったようだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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