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ベッセント米財務長官、対中貿易条件の見直しをG20に要請「1.2兆ドルの黒字は持続不能」
スコット・ベッセント米財務長官は、主要20カ国・地域(G20)に対し、中国との貿易条件を再検討するよう促す考えを示した。中国の巨額の貿易黒字は持続可能ではなく、世界的な経済不均衡の是正には米国以外の国による対応も必要になるとの見方である。
ベッセント氏は、米ノースカロライナ州アッシュビルで開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議を前にロイター通信のインタビューに応じた。中国経済の弱さを背景に、北京が輸出への依存を強めていると指摘し、輸出主導から国内消費中心の経済構造への転換を促す方針を示した。
ベッセント氏は「世界は、1兆2000億ドルの貿易黒字を抱える中国を容認できない」と述べた。「中国経済はかなり弱く、輸出によって苦境から抜け出そうとしている。中国は経済の均衡を取り戻す必要がある」と語った。
米国は中国製品に高関税を課しているほか、自動車を含む一部製品の輸入を厳しく制限している。ベッセント氏によると、こうした措置によって中国から米国への輸出が減る一方、中国製品の一部が欧州や中南米などに振り向けられている。
同氏は、中国からの輸入増加に直面する各国が、北京に輸出依存からの転換を促す必要があるとの認識を示した。「世界の他の国々は、中国との貿易条件を検討しなければならない」と述べた。
米国は、貿易収支と経常収支の不均衡縮小を盛り込んだG20共同声明の取りまとめを目指している。米財務省は2026年のG20財務分野で、過度な世界的不均衡への理解を深めることを重点課題の一つに掲げている。
米国勢調査局によると、2026年上半期の米国の対中物品貿易赤字は739億ドルだった。前年同期から約3分の1縮小した。対中輸入は1293億ドル、対中輸出は555億ドルで、いずれも季節調整前のセンサスベースである。
国際通貨基金(IMF)が7月に公表した2026年版「対外部門報告書」によると、世界の経常収支不均衡は2025年に一段と拡大した。IMFスタッフは、過剰な経常収支不均衡も拡大し、中国と米国が主な要因になったと評価している。
一部の欧州当局者やエコノミストからは、中国人民元の上昇を促す国際協調を求める声が出ている。これは、主要国が米ドル安を促すことで合意した1985年のプラザ合意になぞらえた構想である。
ベッセント氏は、為替相場を中心とする対応の有効性に疑問を呈した。中国の過剰な産業補助金と慢性的に弱い国内需要の方が、通貨そのものよりも根本的な問題だとの認識を示した。
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は9月下旬にホワイトハウスで会談する可能性がある。首脳会談に向け、米中両国は戦略的重要性が低い一部品目の関税引き下げについて協議を続ける見通しだ。
ベッセント氏は、双方がそれぞれ約300億ドル相当の「非戦略的かつ非重要」な品目について、関税を撤廃できる可能性があると述べた。
両国は人工知能(AI)を巡る協議も予定している。強力なAIモデルが非国家主体の手に渡ることを防ぐための安全措置などが議題となる見通しである。
米政権は同時に、連邦最高裁が国際緊急経済権限法に基づく広範な関税を無効としたことを受け、新たな法的根拠に基づく関税政策を整備している。
米通商代表部(USTR)は7月、強制労働で生産された製品の輸入禁止措置を導入・執行していないとして、中国を含む60の国・地域を対象に、1974年通商法301条に基づく関税措置を発動した。中国からの輸入品には、一部の適用除外品を除き12.5%の追加関税が適用されている。
USTRはこのほか、製造業の過剰生産能力を巡る調査も進めており、その結果によっては追加措置が講じられる可能性がある。
※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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