国民食:ラーメンで「内外各1000店」を掲げるギフトHDの、株価の味はどうか

2025年4月6日 16:04

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 いまや「日本の国民食」とまで言われる、ラーメン。大手市場調査会社では「2016年には既に1万8000店超が展開され、6020億円近い市場が形成されている」と振り返っている。

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 その大きな要因の一つを観光庁では、19年の「訪日外国人消費調査」で、「最も満足した飲食:肉料理26.7%、次いでラーメン:19.3%」としている。確かにTVなどで器用に箸を操り、ラーメンをすする外国人が頻繁に紹介されている。

 さて、そんなラーメン市場で着目されている企業の1社が、ギフトホールディングス(9279、東証プライム市場)。今2025年10月期第1四半期末時点で国内直営232店/業務委託9店/海外4店舗を展開している。ギフトHDでは「国内1000店舗、海外1000店舗」を標榜しているが、この間の収益動向には「本気度」が感じられる。

 2020年のコロナ禍では足踏みを余儀なくされたが、その後の推移はこんな具合だ。「26.3%増収、67.9%営業増益」「35.1%増収、49.7%増益」「23.9%増収、23.7%増益」。この間、増配基調の中で1:2の株式分割も実施。そして今10月期は「26.4%の増収(360億円)、23.7%の営業増益(36億円)」計画。

 ラーメンを扱う飲食チェーンは多い。がラーメン主軸の専門チェーンでは売上高首位。知られる一風堂と、14位/15位争いを繰り広げている。

 1982年生まれの若き起業家:田川翔氏が高卒後に横浜のラーメン店で6年間、修行。2008年に開設した。ホームページには、何人かのスタッフの「思い」が記されている。「コロナ禍で路頭に迷った」という店長の一人が、「今は大型店を任されるまでになった」という述懐などは興味深く読んだ。

 ワンコインランチ時代は「遥か昔の話」とされる。たまの外出時の昼食などでは、実感させられる。しかし美味いランチは食べたい。時にラーメン屋(中華食堂)に入る。私のような後期高齢者には正直、「たかがラーメン、されどラーメン」。ギフトHDとて例外ではない。

 「素ラーメン:850円」「味噌ラーメン:930円」以下、1000円~1100円が通り相場。いわゆるトッピングは別価格。と記すだけでは申し訳ない。遠からずギフトHDのラーメンを食してみる。

 本稿作成中の株価は2900円台前半。2月に4060円まで買われた後の調整場面。上場(2018年10月)初値で手にして持ち続けていると、修正済み株価パフォーマンスは3倍。IFIS目標平均株価は算出者6人中6人が「強気」の4008円。こと株価は食するに値する・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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