ヤマト運輸に見る「最近宅配」事情

2017年12月3日 11:40

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 アマゾンに象徴されるネット通販の急拡大が、大きな要因と指摘された。宅配業界に勃発した「従業員の過酷労働/残業代未払い」問題である。

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 各業者は解決策に知恵を絞った。そして生み出され・拡充の傾向が進んでいるのが「宅配ロッカー」の駅やスーパー等への設置である。業者間と約定したロッカーに自らに割り振られた「暗証番号」を入力し、出かける前に預け入れる。あるいは帰宅時に持ち帰る。多少の差異はあっても各社が執った枠組みは概ね、こんな具合。

 業界トップのヤマト運輸も同様の仕様ではあるが、驚かされるのはその設置台数(他社の使用についても開放している)。前10月末時点で、首都圏を中心に約1300台。そして「来年3月末までには3000台の設置」を目標として掲げている。

 ヤマト運輸が設置を進める宅配ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」は、同社とフランスのネオポストショッピングが共同出資したパックシティジャパン(昨年設立)によって運営されている。が特筆すべきは、提携した東電用地という企業の存在。東京電力グループの一社で、送変電用地の管理・取得を担っている不動産(場所)探しのプロ。この会社が後ろ盾となり、プドーステーション設置の場所の広がりに寄与している。具体的には、駅・スーパーにとどまらずクリーニング店・商店・各種営業所等に設置されるに至っている。

 業界トップのヤマト運輸の面目躍如といった感を覚える。

 ところで、ゲスの勘繰り。プドーステーションの設置は土地保有者にどれほどの利益をもたらすのか。飲料水等の自販機の場合、一定期間中の売上高に応じ事前に定めた通りの率に応じた収入がもたらされる。この宅配ロッカーの運営企業によると「設置場所を提供する側の費用負担はゼロ。ただ運営するためには家庭用電源1カ所との接続が不可欠。電気料金は月数千円程度。電気料相当を設置料金として支払っている」といった按配。

 儲けは限りなくゼロ。だが宅配業者の業務効率化->トラックの運行距離減->CO2削減という世の中への貢献大。まわりまわって「快適」という利をもたらす。(千葉明)

関連キーワードヤマト運輸東京電力宅配ボックス

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