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サムスン「Exynos 2700」、社内テストで次期Snapdragonを上回るとの報道 製品版での検証が焦点

(Samsung.com)[写真拡大]
サムスン電子が開発中とされる次期モバイルSoC「Exynos 2700」が、同社の社内評価でクアルコムの次期「Snapdragon 8 Elite Gen 6」を上回ったと韓国メディアが報じた。CPU、GPU、AI処理、消費電力の主要項目で優位な結果が示されたという。
一方、比較対象を含めていずれも未発表のチップであり、詳しい試験条件や実際のスコアは公開されていない。現段階の数値は業界関係者を情報源とする社内評価で、量産端末における性能を確定するものではない。
■マルチコアで19%上回ったとの社内評価
韓国のソウル経済新聞とヘラルド経済が2026年8月23日に報じた業界関係者の情報によると、サムスン電子のMobile eXperience(MX)事業部は、Exynos 2700とSnapdragon 8 Elite Gen 6、その上位版とされる「Pro」を比較した。
Geekbench 6.5のCPUマルチコア評価では、Exynos 2700が標準版のSnapdragon 8 Elite Gen 6を19%、Pro版を9.5%上回ったとされる。ただし、端末構成、消費電力枠、冷却条件、各チップの開発段階といった比較の前提は明らかにされていない。
Geekbenchのマルチコアスコアは、複数のCPUコアを使う一連の処理から演算性能を比較する指標である。短時間のベンチマーク結果だけでは、端末が発熱した後の性能や、ゲーム、動画撮影などの高負荷処理を長時間続けた場合の挙動までは判断できない。
■2.5W制限下のGPUで22~24%の差
GPU評価では、Exynos 2700のGPUがピーク性能でSnapdragon 8 Elite Gen 6 Proを5%上回ったと報じられている。2.5Wの電力上限を設けた条件では、標準版に対して24%、Pro版に対して22%高い結果だったという。
電力をそろえた比較は、一定の消費電力でどれだけの処理性能を得られるかを見る手掛かりになる。スマートフォンではチップ単体の効率に加え、筐体の放熱設計、動作制御、周囲温度などが実際の持続性能を左右するため、今回の数値が製品版でどのように表れるかが重要になる。
サムスンは従来のExynosで、ピーク性能だけでなく高負荷時の発熱と性能維持が評価上の焦点になってきた。今回報じられた低電力条件でのGPU性能は、Exynos 2700の進歩を見極めるうえで注目すべき材料といえる。
■AI処理と消費電力でも優位との報道
端末内で大規模言語モデルを動かすAI評価では、「Llama 3.1 8B」を使った応答生成で、Exynos 2700がSnapdragon 8 Elite Gen 6 Proより18%高速だったとされる。プロンプトの認識と処理でも約5%上回ったという。
実使用を想定したとされる消費電力評価では、Exynos 2700が161mA、Snapdragon 8 Elite Gen 6 Proが185mAを記録し、前者が約12.7%低かったと報じられた。ただし、電流値だけでは消費電力やバッテリー駆動時間を直接比較できず、測定時の電圧、処理内容、所要時間などの条件も必要になる。この値は、社内で実施された特定条件下の比較結果として捉える必要がある。
■Geekbench AIに10コアのテスト機
社内評価とは別に、Exynos 2700とみられる「S5E9975 ERD」のテスト機がGeekbench AIのデータベースに掲載された。ERDは製品版スマートフォンではなく、チップ開発に使われる参照・評価用機器を示す表記とみられる。
掲載情報では、CPUは4クラスタ、合計10コアの構成だった。内訳は2.88GHzのコアが4基、3.36GHzが1基、3.74GHzが4基、最大4.24GHzが1基となっている。従来確認されていた低クロックの開発機より各クラスタの動作周波数が高く、開発の進展をうかがわせる。
この登録はCPUの構成と動作周波数を確認する材料になるが、Geekbench AIは機械学習処理を測るベンチマークであり、今回の登録には通常のCPUシングルコア、マルチコアスコアは含まれていない。また、開発機のクロックや構成が量産版に引き継がれるかは確定していない。
CPU識別情報については、Armが正式発表していない次世代コアと対応する可能性が海外メディアから指摘されている。ただし、コアの正式名称や製品仕様は公表されておらず、識別番号を基にした推定の段階にある。
■第2世代2nmプロセス「SF2P」を採用か
Exynos 2700は、サムスンファウンドリの第2世代2nmプロセス「SF2P」で製造されると報じられている。SF2Pは、ナノシート型のGate-All-Aroundトランジスタを用いるサムスンの2nm世代プロセスである。
Gate-All-Around構造では、ゲートがチャネルを複数方向から囲むことで電流を細かく制御する。この技術は、同じ性能での消費電力削減や、同程度の消費電力での性能向上を狙う半導体製造技術として開発されている。
現時点では、Exynos 2700へのSF2P採用や量産時期、製造歩留まりについてサムスンから正式な製品発表はない。製造プロセスの性能だけでなく、設計の完成度、量産時の動作周波数、パッケージと端末の放熱設計が、最終的な性能を決めることになる。
■年間約14兆ウォンのAP調達費も背景
サムスン電子が自社製モバイルSoCの競争力を高める背景には、外部から調達するアプリケーションプロセッサの費用がある。同社の2025年のモバイルAP調達額は13兆8272億ウォンで、前年から26.5%増加した。約14兆ウォンという規模は、1ドル159円で換算すると約1兆6000億円に相当する。
Exynosの採用拡大は、外部調達費の抑制に加え、チップを設計するSystem LSI事業と製造するファウンドリ事業の稼働にも関係する。ただし、Galaxyシリーズへの採用範囲は性能、歩留まり、供給量などを踏まえて決まるため、社内ベンチマークの結果だけで判断できるものではない。
■Galaxy S27への搭載地域は未定
Exynos 2700は次期Galaxy Sシリーズ向けのチップとみられているが、サムスンは「Galaxy S27」シリーズの製品構成、搭載チップ、発売時期を正式発表していない。
一部の報道ではGalaxy S27とGalaxy S27+の一部地域向けモデルへの採用が予想されているものの、地域別の割り当てや、最上位モデルを含むラインアップは未確定だ。日本向けモデルについても、搭載チップを示す公式情報は確認されていない。
今後の判断材料になるのは、製品版に近い機器による第三者ベンチマーク、同一条件で測定した消費電力、長時間のゲームやカメラ処理における性能推移、そして実際のバッテリー駆動時間である。今回の社内評価はExynos 2700の開発目標と進展を示す情報ではあるが、Snapdragonとの最終的な比較は量産端末の登場後に委ねられる。
■注目ポイントQ&A
●報じられたExynos 2700のベンチマーク結果はどのようなものですか?
業界関係者を情報源とする報道では、Geekbench 6.5のマルチコア評価で標準版のSnapdragon 8 Elite Gen 6を19%、Pro版を9.5%上回ったとされています。2.5W制限下のGPUでは標準版を24%、Pro版を22%上回り、Llama 3.1 8BによるAI応答生成ではPro版より18%高速だったとされています。いずれもサムスンの社内評価とされ、詳しい条件や実スコアは公開されていません。
●2.5W制限下のGPU評価から何が分かりますか?
同程度の電力条件で、各GPUがどれだけの処理性能を出せるかを比較する手掛かりになります。ただし、長時間のゲーム性能を直接測定した結果ではありません。製品版の持続性能は、端末の冷却機構やソフトウェア制御、周囲温度などを含めて確認する必要があります。
●SF2Pとはどのような製造プロセスですか?
サムスンファウンドリが展開する第2世代の2nmプロセスです。ナノシート型のGate-All-Aroundトランジスタを採用し、性能と電力効率の改善を目指しています。Exynos 2700への採用が報じられていますが、同チップの製造仕様は正式発表されていません。
●Galaxy S27の日本向けモデルにもExynos 2700が搭載されますか?
現時点では分かりません。サムスンはGalaxy S27シリーズの搭載チップや地域別の製品構成を発表しておらず、日本向けモデルについても公式情報はありません。
元記事: Exynos 2700 Tops Qualcomm’s Next Snapdragon in Samsung Internal Benchmarks
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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