MCU版『ゴーストライダー』2028年7月28日全米公開へ、異次元設定から考える「地獄」の描き方

2026年8月20日 01:22

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記事提供元:Tech Times

マーベル・スタジオは、ライアン・ゴズリング主演の映画『ゴーストライダー(原題:Ghost Rider)』を2028年7月28日に全米公開する。監督は『デッドプール&ウルヴァリン』のショーン・レヴィが務める。日本での公開日や邦題は発表されていない。

炎をまとったヒーロー、悪魔との契約、魂を裁く能力といったゴーストライダーの物語は、これまでのMCUとは異なる超自然的な領域を正面から扱う。量子世界や分岐した時間軸を描いてきたMCUに、どのような新しい世界観が加わるのかが注目される。

■ライアン・ゴズリング主演で2028年7月28日全米公開

マーベル・スタジオは2026年7月25日、サンディエゴ・コミコンのホールHで『ゴーストライダー』を発表した。ゴズリングが主演し、レヴィが監督を務める。公開日は同日の公式発表で2028年7月28日と明らかにされた。

ゴズリングとレヴィは、2027年5月28日に全米公開予定の『スター・ウォーズ/スターファイター(原題:Star Wars: Starfighter)』でも組んでいる。同作はジョナサン・トロッパーが脚本を担当し、2025年8月に英国で撮影を開始した。

『ゴーストライダー』の脚本家、物語、ゴズリングが演じる人物の名前などは、現時点で公式発表されていない。コミックではジョニー・ブレイズ、ダニー・ケッチ、ロビー・レイエスら複数の人物がゴーストライダーとなってきたため、映画がどの設定を採用するかも今後の焦点となる。

■『シークレット・ウォーズ』後に続くMCU作品

『ゴーストライダー』は、2027年12月17日に全米公開予定の『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ』から約7カ月後に登場する。さらに2028年には、ジェイク・シュライアー監督のタイトル未定の『X-Men』映画が5月5日、ライアン・クーグラー監督の『ブラックパンサー』第3作が12月15日に全米公開される予定だ。

『X-Men』映画には、ジーン・グレイ役のセイディー・シンク、スコット・サマーズ役のキット・コナー、チャールズ・エグゼビア役のクリストファー・アボットらが出演する。アダム・ドライバーはナサニエル・ミルベリーを演じる。

『ブラックパンサー』第3作では、デヴィッド・ジョンソンが成長したティ・チャラの息子を演じ、新たなブラックパンサーになる。2028年のMCUは、ミュータント、超自然的なヒーロー、ワカンダという異なる領域へ物語を広げる構成となっている。

■ゴーストライダーが持ち込む超自然世界

コミックの代表的なゴーストライダーであるジョニー・ブレイズは、大切な人物を救うために悪魔メフィストと契約し、悪魔ザラソスと結び付けられたことで「復讐の精霊」となる。炎をまとったバイクや鎖を操り、相手に自らが与えた苦痛を追体験させる「贖罪の眼」を武器とする。

メフィストは、聖書の悪魔を思わせる姿で人間を欺く一方、コミックでは独自の領域を支配する悪魔として描かれている。その来歴には複数の説明があり、本人も信用できない語り手であるため、設定は一つの起源に固定されていない。

MCUが映画版でメフィスト、ザラソス、地獄の炎を採用するかは発表されていない。それでも、ゴーストライダーの中心にある「人間と異界の存在が結び付き、特殊な力を現実世界へ出力する」という構造は、MCUがこれまで描いてきた異次元との接続を発展させる題材になり得る。

■多世界解釈から考える分岐した現実

作品設定を読み解く一つの補助線が、量子力学の多世界解釈である。ヒュー・エヴェレットが提案したこの解釈では、波動関数の収縮を仮定せず、量子的な結果に対応する複数の世界を一つの普遍的な量子状態の中で捉える。

MCUには、時間軸の分岐や別の現実、異なる宇宙同士の衝突が繰り返し登場する。これは多世界解釈そのものを忠実に映像化したものではないが、複数の可能性が並存するという点では、そのイメージを重ねられる。

仮に映画がメフィストの領域を分岐した現実として扱えば、MCUのマルチバース表現との連続性を持たせやすい。一方、多世界解釈はゴーストライダーの炎や魂の契約を説明する理論ではない。比較の焦点は、異なる世界が存在するという発想と、世界同士を接続する物語上の構造にある。

■ブレーンワールドが連想させる「隣接する異界」

もう一つの補助線となるのが、私たちの時空を高次元空間の中にある「ブレーン」として扱うブレーンワールド模型である。ランダル=サンドラム模型では、標準模型の粒子が存在するブレーンと、ゆがんだ余剰次元を含む時空が考察されている。

この考え方は、作品内の異界を、通常の宇宙と並ぶ別の領域として視覚化する手掛かりになる。ポータルや契約を通じて異界と接続し、その力をゴーストライダーが炎や鎖として表す構図には、高次元空間内の複数領域というイメージを重ねられる。

もっとも、ランダル=サンドラム模型は素粒子物理学における階層性問題を扱うために提案された理論であり、地獄、魂、超自然的な炎を説明するものではない。また、異なるブレーンで時間が大幅に異なる速度で流れることや、蓄積されたエネルギーによって支配者の力が増すことは、同模型から一般的に導かれる結論ではない。

多世界解釈とブレーンワールド模型のどちらかを映画が採用しなければならないわけでもない。両者は、分岐した現実と隣接する異界という異なる情報処理構造を考えるための補助線であり、映画の物理的な正しさを判定する基準ではない。

■科学的な説明より重要になる世界観の一貫性

『ゴーストライダー』に求められるのは、実在する理論の名称を登場人物に語らせることではなく、力の由来や異界との関係を物語の中で一貫して描くことだ。人間の意思や罪の記憶を読み取り、それを「贖罪の眼」という出力へ変える仕組みは、使用者と対象によって結果が変わるインターフェースとして見ることもできる。

超自然的な炎も、温度や燃焼の仕組みを説明するより、それが肉体ではなく罪や記憶に働きかけるという作品固有のルールを明確にした方が、人物描写につながる。ゴーストライダーの能力は単なる攻撃手段ではなく、誰が裁くのか、どのような行為を罪とみなすのかという物語上の問いを生み出すからだ。

これまでのMCUには、量子世界、ミラー・ディメンション、ダーク・ディメンション、祖先の地、ター・ローなど、それぞれ異なる表現を持つ領域が登場してきた。『ゴーストライダー』は、そうした世界に「契約」「罪」「復讐」という概念を加え、超自然的な領域と人間の選択を結ぶ作品になり得る。

■ゴズリングとレヴィが再び組む大型作品

ゴズリングとレヴィが『スター・ウォーズ/スターファイター』に続いて『ゴーストライダー』でも組むことは、両作品を比較するうえで興味深い要素となる。『スター・ウォーズ/スターファイター』は、これまで描かれていない時代を舞台にした独立した物語で、ゴズリングはケイド・オーベロンを演じる。

一方、『ゴーストライダー』について公式に明らかになっているのは、主演、監督、全米公開日などに限られる。制作開始時期や詳しいスタッフ構成、日本での公開計画は未発表だ。

炎のライダーをどの人物として描き、復讐の精霊や異界との契約をMCUへどう組み込むのか。2028年7月28日の全米公開に向け、今後発表される物語とキャストの詳細が注目される。

■注目ポイントQ&A

●『ゴーストライダー』の全米公開日はいつですか?

2028年7月28日の予定です。ライアン・ゴズリングが主演し、ショーン・レヴィが監督を務めます。日本での公開日は発表されていません。

●2028年に全米公開されるMCU映画は何ですか?

タイトル未定の『X-Men』映画が5月5日、『ゴーストライダー』が7月28日、『ブラックパンサー』第3作が12月15日に公開される予定です。

●ゴズリングが演じるゴーストライダーはジョニー・ブレイズですか?

役名は公式発表されていません。コミックではジョニー・ブレイズのほか、ダニー・ケッチやロビー・レイエスなど複数の人物がゴーストライダーになっています。

●映画は多世界解釈やブレーンワールド模型を採用するのですか?

公式発表はありません。これらの理論は、分岐した現実や隣接する異界という作品設定を考えるための補助線であり、映画の設定として採用が確認されたものではありません。

元記事: Ghost Rider Sets July 2028 Date: Marvel Must Now Place Hell in Quantum Physics

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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