キオクシア時価総額1位の衝撃──メジャーSQが作った“需給主導バブル”の正体

2026年6月12日 17:41

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6月10日~12日に開催された「Interop Tokyo 2026」に出展したキオクシアブースのイメージ(画像: キオクシアの発表資料より)

6月10日~12日に開催された「Interop Tokyo 2026」に出展したキオクシアブースのイメージ(画像: キオクシアの発表資料より)[写真拡大]

■キオクシアのボラティリティが高い理由

 今週のキオクシアの株価は、動きが激しい。6月11日は米国市場の大幅安から売り気配で始まったものの、寄り後からは急騰開始し10,000円近く上昇、その後は5,000円ほど下落。翌12日は一時7,600円超高の後、前日比5,760円高で終えた。まさにジェットコースター相場を展開している。

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 キオクシアがこれほど大きく動くのは、言うまでもなく6月第2金曜日のメジャーSQが原因だ。日経平均6万円台後半にあった大量のコールオプションは当日までに決済する必要があり、少しでも損失を押さえたい含み損を抱えた投機筋が日経平均を上昇させるために、寄与度の高いキオクシアを買いまくっているのだ。

 3カ月に一度のメジャーSQは、期日までに清算される。さすがにメジャーSQ後はキオクシアのボラティリティも小さくなるだろう。ただし来週からは、また新たなオプション取引が開始される。最近の傾向として、先行き不透明感から1週間、1カ月の短期で清算するオプション取引も多く、週末や月末にかけてキオクシアのボラティリティが高くなる可能性は十分にある。

■キオクシアの時価総額が日本一に

 6月12日、メジャーSQ前日にイラン戦争停戦合意についてのトランプ大統領の発言から、株式市場は急騰相場となった。前日には金利上昇懸念から一時6万2,000円台前半まで売られていた日経平均は、2,000円近く上昇している。

 無論、主役はキオクシアだ。11日の安値6万7,000円台から12日には約1万6,000円の反発を見せている。11日の売買代金は何と3兆7,000億円程で、日経平均全体の4割近い数字をたたき出した。さらにおまけと言っては何だが、12日には時価総額でトヨタ、ソフトバンクGを抜き第1位になった。

 22年間君臨し続けたトヨタ自動車を抜いて時価総額1位になったのは、ソフトバンクGに次いで2社目となる。ちなみに、ソフトバンクGは最高値更新により時価総額でトヨタを抜いた翌日から、下落トレンドが始まっている。これは一応頭に入れておきたい事実だ。

■メジャーSQ後にどちらに動くのか

 キオクシアの株価が急騰を開始したのは、4月の中頃からで、世界的にAIデータセンター関連銘柄が買われ始めてからだ。比較的相場は若く、まだまだコールオプションに活用される可能性は高いだろう。

 12日は最高値に並んだものの更新できずに押されたのは気になるが、米国市場の急落、イラン戦争の混乱などから日経平均が大きな調整に入らない限りは、高値更新も時間の問題だと思われる。

 ただし6月、日銀の利上げはほぼ確実視されている。FRBも利下げの可能性はほぼなくなり、年内1度以上の利上げ予想が大勢を占めている。金利が上がれば株価は下がるが、気になるのはグロース250(旧マザーズ市場)の下落だ。一時は日経平均を上回る上昇率であったが、金利上昇懸念から下落が続いている。

 金利上昇により、中小規模の企業はお金を借りにくくなる。さらに金利が上昇するようだと、日経平均に採用されているような大企業もお金が借りにくくなる。昨今のIPO、公募増資ラッシュが金利上昇と無関係ではないことも、頭に入れておきたいところだ。

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