帯広市中心部に仮設商業施設「藤丸パーク」開業、旧藤丸再建までのつなぎに

2025年7月6日 17:51

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藤丸パークのオープンイメージ(藤丸など発表資料より)

藤丸パークのオープンイメージ(藤丸など発表資料より)[写真拡大]

 北海道帯広市で閉店した百貨店「藤丸」の屋号を引き継ぐ藤丸は6日、旧藤丸再建までのつなぎとなる仮設商業施設「藤丸パーク」(帯広市西3条南)をオープンした。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループのCCCMKホールディングス、三井住友カードも参画し、Vポイント事業で営業を支援する。

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 藤丸パークは帯広信用金庫が所有する市中心部の旧農協連ビル跡約3,300平方メートルに設けた。広場とドッグラン、可動式店舗が整備され、帯広市で人気のカレーショップ「インデアン」など3飲食店と藤丸の物販店が出店する。キッチンカーが営業できるスペースも確保されている。

 整備費用は地元企業や住民らから募った寄付金を当て、土地は帯広信用金庫から賃借した。屋根がない屋外施設であることから、積雪する冬場は営業を休止する方針。藤丸は旧藤丸の再建を目指しており、複合商業施設としての開業を計画する2030年ごろまでのつなぎ施設として営業する。

 CCCMKホールディングスと三井住友カードはVポイントカードの提示や三井住友カードの利用でVポイントが貯まり、支払いにも使用できる事業で藤丸パークを後押しする。CCCMKホールディングスはVポイントの利用データから来場者の属性や購買傾向などを分析し、旧藤丸再生後のサービス設計に活用する。

 旧藤丸は明治時代の1900年に創業した呉服店が前身。昭和初期の1930年、百貨店として開業し、1965年には売り場面積を約5,100平方メートルに広げるなどして地場百貨店として地域の暮らしを支えてきた。

 ピークの1992年には年間売上高約145億円を上げたが、郊外型量販店との競争激化や中心市街地の空洞化、若い世代の百貨店離れなどから売り上げ減少が続き、2023年で閉店した。地元の自動車販売会社などが旧藤丸再建の受け皿会社となる藤丸を設立、再建計画を練っている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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