米国では未だに"古いツール"を使用して仕事をしているという調査結果

2017年2月27日 12:19

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 米Technalysis Researchによる「職場の動向」に関する最新の調査の結果が出た。この調査は、中堅企業(100-999人)と大企業(1,000人以上の従業員)の従業員で、18歳から74歳までの米国在住者1,001人を対象とした調査に基づいている。

 その内容は、Slackのような最新のコミュニケーションツールやコラボレーションツールが登場しているにもかかわらず、電子メール、電話、手書きのような「古い」方法が、依然としてコミュニケーションの75%を占めている、というもの。

 デバイスの観点から見ると、最も一般的なツールは、スマートフォンではなく、企業所有のデスクトップPCが48%という高い確率で使用されているという。

 ソフトウェアの観点から見ると、さらに「古い」ツールが残っているという結果になっている。新しいコミュニケーションツールであるクラウドベースのストレージサービスの使用率は僅か約8%だが、文書を電子メールでやりとりする方法は、依然として35%もあるとか。同様に、比較的新しい技術であるMicrosoftのOffice 365やGoogle Docsなどのリアルタイムドキュメントコラボレーションツールは、数年前から利用されてはいたが、実は使用率はわずか19%に留まる。

 その他にも同様の結果が。現代では、セキュリティ問題が深刻な懸念事項であることは間違いない。そういう意味でバイオメトリクスなどの最新セキュリティは、理想的な職場環境を提供するはず。しかし現実では、バイオメトリックセキュリティ方法を使用しているのは、平均10%台前半だった。

 同レポートの最後では、「最新のコミュニケーションツールや技術は、生産性の高い職場となるように既に充分利用可能な状態だが、実際の普及率は全体の30%未満だ。今回の調査結果に示されているように、それが現実に職場に浸透するまでには、まだまだ遠い道のりだ」と、やや悲観的に締めくくられている。(記事:マーヴェリック・記事一覧を見る

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