サムスン、4nm生産能力の半分超をHBM4に配分か 外部顧客の製造枠に影響

2026年9月9日 15:29

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記事提供元:Tech Times

Photo by luboivanko © 123RF.com

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サムスン電子が、4nmプロセスの生産能力の半分超を、自社の高帯域幅メモリー「HBM4」に使うロジック・ベースダイへ振り向けていると報じられた。報道が示す配分規模が続けば、サムスン・ファウンドリーの4nmプロセスを利用する外部のファブレス企業にとって、確保できる製造枠が限られる要因となる。

■4nm能力の50~60%をHBM4へ配分か

韓国メディアの報道を伝えたWccftechによると、サムスン電子は平沢キャンパス第2・第3施設で稼働する4nmラインのうち、月間1万5000枚規模のウエハーをHBM4のベースダイ向けに配分しているという。

両施設における4nmプロセスの生産能力は月間約3万枚とされ、HBM4向けが全体の50~60%を占める計算になる。4nmラインはフル稼働の状態にあるとも報じられている。これらの生産能力や配分比率はサムスン電子が公式に開示した数値ではなく、業界関係者の情報に基づく報道値である。

HBM4は複数のDRAMダイを積層し、その最下部にロジック機能を担うベースダイを組み合わせる。サムスン電子はHBM4のベースダイに自社の4nmロジックプロセスを採用しており、HBM4の増産がファウンドリー部門の4nm需要に直接つながる構造となっている。

■メモリーとファウンドリーを併せ持つサムスン

サムスン電子は、DRAMやHBMを開発・製造するメモリー事業と、外部企業から半導体製造を受託するファウンドリー事業を同じ企業内に持つ垂直統合型の半導体メーカーである。

この体制には、メモリーダイ、ベースダイ、先端パッケージングを社内で連携させやすいという利点がある。一方、自社のメモリー事業がファウンドリーの生産能力を利用するため、需要が急増した場合には外部顧客向けの製造枠が圧迫される可能性がある。

今回報じられた配分では、サムスン・ファウンドリーの4nm能力の半分超がHBM4向けとなる。外部顧客が実際に受ける影響は契約内容や生産計画によって異なるものの、新たに4nmの製造枠を確保しようとする企業にとっては、利用可能な能力が限られる要因になる。

世界最大の専業ファウンドリーであるTSMCにも先端プロセスの社内製品需要はないが、顧客ごとの契約、製品の重要性、生産計画などに基づいて製造能力を割り当てている。サムスンの場合は、これに自社メモリー事業からの需要が加わることが特徴となる。

■HBM4でロジック・ベースダイの役割が拡大

JEDECが2025年に公表したHBM4規格「JESD270-4」は、データ転送速度をピン当たり最大8Gbps、インターフェース幅を2048ビットとし、スタック当たり最大2TB/秒の帯域幅を規定した。独立チャネル数はHBM3の16から32へ倍増し、各チャネルは2つの擬似チャネルに分けられる。

インターフェース幅とチャネル数の拡大に伴い、スタックの最下部に置かれるベースダイには、より多くの入出力を扱いながら、消費電力や発熱を抑える設計が求められる。サムスン電子は、このロジック部分に第6世代10nm級の「1c」DRAMプロセスではなく、ファウンドリー部門の4nmロジックプロセスを用いている。1cプロセスは、ベースダイの上に積層するDRAMダイに採用される。

サムスン電子は2026年2月、HBM4の量産と商用出荷を開始したと発表した。同社によると、製品のデータ転送速度は通常時でピン当たり11.7Gbps、最大13Gbpsまで引き上げられ、1スタック当たりの帯域幅は最大3.3TB/秒に達する。11.7GbpsはJEDEC規格の8Gbpsを約46%上回る値であり、サムスン独自の製品性能である。

同社は12層積層によって24GBから36GBまでの容量を提供し、将来は16層積層によって最大48GBまで拡張する計画も示している。こうした高速化と大容量化が進むほど、ベースダイの設計と製造はHBM全体の性能を左右する重要な要素となる。

■HBM市場でサムスンの売上高シェアが上昇

Counterpoint Researchによると、2026年第2四半期の世界HBM市場におけるサムスン電子の売上高シェアは33%となり、前四半期の21%、前年同期の15%から上昇した。首位のSK hynixは50%、Micron Technologyは18%だった。

この数値はHBM全体の売上高シェアであり、HBM4だけの出荷数量や市場占有率を示すものではない。Counterpoint Researchは、同四半期のHBM売上高の大部分は引き続きHBM3Eによるもので、HBM4の出荷は2026年後半から本格的に表れるとの見方を示している。

サムスン電子は2026年2月にHBM4の量産開始を発表しており、AIアクセラレーター向けを中心とする需要拡大に備えて生産を増やしている。需要の伸びが今回報じられた4nmラインの高い稼働率につながっているとみられる。

■HBM4Eでも4nmベースダイを採用

サムスン電子はHBM4の後継となる「HBM4E」も開発している。同社が2026年3月に公表した仕様では、HBM4Eはピン当たり16Gbps、1スタック当たり4.0TB/秒の帯域幅を目標とし、HBM4と同様に4nmプロセスのロジック・ベースダイを採用する。

このため、HBM4からHBM4Eへの世代交代が進んでも、ベースダイ向けの4nm需要が直ちに減るとは考えにくい。HBM4シリーズの生産拡大は、サムスン電子にとってメモリー事業とファウンドリー事業の相乗効果を生む一方、外部のファウンドリー顧客が利用できる4nm能力との調整を必要とする。

ファブレス企業にとっては、価格だけでなく、希望する時期に必要なウエハー枚数を確保できるかが製造委託先を選ぶ際の重要な条件となる。サムスン電子がHBM4向け配分をどの程度維持するのか、4nm能力を増強するのか、外部向けにはどのプロセスを代替案として提示するのかが、今後の焦点となる。

元記事: Samsung Foundry Pivots Half of 4nm Capacity to HBM4: External Customers Compete With Own Fab

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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